2025.08.26

CARS

日本のバイクが原点!?  新型テメラリオ、ヘキサゴンが描いた次世代スーパーカーの造形美

ポルトガル・エストリル・サーキットで行われた国際試乗会で、ついにテメラリオのステアリングを握った。会場では幹部陣にも取材。特に、デザイン責任者ミティア・ボルケルト氏によるワークショップでは、テメラリオに込められた造形哲学に迫ることができた。

全ての画像を見る

テメラリオの“操縦している感覚”とは?

「マシンの心臓部が見えることで、ドライバーとのつながりが深まる。スーパースポーツはそういう有機的な一体感を生むべき存在なんです」

advertisement


そう語るボルケルト氏の思想は、テメラリオのキャビン内部にも脈々と息づいている。キーワードは「Pilot Interaction(パイロット・インタラクション)」。それは、単に運転するだけではなく、操縦する感覚をドライバーに与えるためのインターフェイス哲学だ。

シートは極めて低く設計され、身体がクルマの一部になったような没入感を生む。ダッシュボードはスリムかつ軽量に仕上げられ、視界の広さと視覚的軽快さを両立。センターコンソールには8.4インチのタッチスクリーンが搭載され、12.3インチのデジタルメーターは、ドライビングモードに応じてリアルタイムにグラフィックが変化する。

コクピットには航空機を想起させるメカニカルなトグルスイッチがレイアウトされており、デジタルの先進性とアナログの官能性が融合。単なる情報表示を超えて、操作そのものが「パフォーマンスの一部」であるかのような感覚を演出している。










さらに注目すべきは、助手席側にも9.1インチの独立ディスプレイが装備されている点だ。ドライバーが得ている走行データやGフォース、走行モードなどを共有でき、パイロットとコ・パイロットの双方が走りを感じる空間を実現している。

この空間は、まさにランボルギーニが提唱する「Feel like a pilot(操縦している感覚)」を具現化したものだ。操作系はすべて、自然な体の動線上に配置され、走行中も視線や手を大きく動かす必要はない。すべてが直感的で、ドライバーとマシンが一体となるよう設計されている。

テメラリオが示した“新しいデザインの道”

デザイン・ワークショップを終え、「テメラリオは、眺めても触れても気持ちが高まる、そんな特別なスーパースポーツなんだ」ということがよく理解でき、つまりそれは、ボルケルト氏が語る「アドレナリンに形を与える」という思想と同義なのだろう。そしてテメラリオは、単なるニューモデルという枠を超えた存在でもある。レヴエルトに続いて登場したこのスーパースポーツは、ランボルギーニがこれから進む“新しいデザインの道”を示す、最初のステップなのだ。

第1回の試乗篇では【1万回転に迫る! 新型ランボルギーニ・テメラリオV8ハイブリッドをポルトガルで体感する【動画あり】】では、ENGINE編集部の佐藤玄がテメラリオの真のポテンシャルを体感した試乗インプレッションをお届けしている。


■ランボルギーニ・テメラリオ

駆動方式 ミドシップ+4輪駆動
全長×全幅×全高 4706×1996×1201mm
ホイールベース 2658mm
トレッド(前/後 1722×1670mm
車両重量 1690kg
エンジン形式 V8DOHC32+ツインターボ+モーター
総排気量 3995.2cc
最高出力 800ps/9000-9750rpm
システム合計出力 920ps/-rpm
最大トルク 730Nm/4000-7000rpm
変速機 8段DCT
サスペンション(前/後) ダブルウイッシュボーン 
ブレーキ(前/後) ベンチレーテッドディスク
タイヤ(前/後) 255/35 ZR20/325/30 ZR21
車両本体価格(税込) 未発表

文=佐藤 玄(ENGINE編集部) 写真=佐藤 玄/ランボルギーニ S.p.A

(ENGINE Webオリジナル)

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement