2025.09.09

CARS

顔つきは賛否両論? BMWが新型「 iX3」を公開! 次期主力“ノイエ・クラッセ”シリーズの幕開けはSUVから

小型グリルとライトが一体化するのが新しいBMWの顔!

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BMWが、新しいiX3を発表した。

予定通りだが、この顔がBMWの主流となるのか?


これまで次世代主力モデル群として提示されてきたコンセプトたち、いわゆる“ヴィジョン・ノイエ・クラッセ”シリーズの第1弾は、電気自動車のSUVとなった。



iX3の車体サイズは全長×全幅×全高が4782×1895×1635mmで、従来型のiX3(4740×1890×1670mm)とほぼ同等。ただしホイールベースは30mmほど長い2897mmだ。



その寸法以上に変化が明快なのはスタイリングである。グリルと一体化したようなヘッドライトは、明らかにコンセプト・モデルだったヴィジョン・ノイエ・クラッセXの流れを汲むものだ。





中央には、縦に細長いキドニー・グリルを配置し、1960年代のノイエ・クラッセを思わせる。



このグリル的なデザインの内部にはイルミネーションが仕込まれ、これまでのクローム・パーツに代わって光を放つ。



全体的なプロポーションや、力強く張り出したフェンダーなどの造形も、ヴィジョン・ノイエ・クラッセXを基礎としたもの。ドア・ハンドルは格納式で、0.24と良好なCd値に寄与する。



テールライトは横長で、バックドアはライト上のパネルが隆起。BMWのエンブレムは、ボンネットと同じく中央の窪みに配置される。



荷室容量は520〜1750リットルで、従来比で10〜190リットルの増加。



さらに、フロントにも58リットルの収納部が設けられる。



インテリアの特徴的なデバイスが、“パノラミックiドライブ”だ。フロント・ウインドウ基部に、室内幅いっぱい広がるパノラミック・ビジョンをはじめ、3Dヘッドアップ・ディスプレイ、ステアリング・ホイールにより近づけられるフリーカット・デザインのセンター・ディスプレイにより、BMWが目指す『手はステアリングに、視線は路面に』をより実行しやすくする。



また、多くの操作をマルチファンクション・ステアリング・ホイールやセンター・ディスプレイに統合しながら、ウインカーとハザード・ランプ、ワイパー、ギア・セレクターとハンド・ブレーキ、ミラーやリア・デフロスターといった使用頻度の多い機能は、実体コントロールを残している。

駆動系は、ノイエ・クラッセのために開発された第6世代の“eドライブ・テクノロジー”を採用し、まず発売される50 xドライブは、フロントに新たな非同期モーター、リアに電気励磁同期モーターを搭載。2基で最高出力/最大トルクは469ps/645Nmを発生し、0-100km/hは4.9秒、最高速度は210km/hに達する。

第5世代に対し、重量は10%、エネルギー損失は40%、製造コストは20%、それぞれ削減しているという。電装系は800Vシステムで、バッテリーはエネルギー密度を20%向上させた。実用容量は108.7kWhで、WLTPサイクルの航続距離は805kmに及ぶ。



充電性能は最大400kWで、充電速度は30%アップし、10分で372km相当、21分で10〜80%のチャージが可能。V2LやV2H、V2Gといった外部給電にも対応する。

新世代BMWの幕開けとなるiX3は、ハンガリーのデブレツェン工場で生産。発売は、欧州が2026年の春、アメリカが夏、日本導入はそれ以降を予定しているという。



BMWのデザインに端正さを求めてきた目には、現行5シリーズあたりでもデジタルチックでデコラティブに映り違和感を覚えたが、新しいノイエ・クラッセ・シリーズへの変化は、写真だけでは判断しかねるほどラディカル。まずは日本に上陸し、実物と対面できるときが一日も早く来ることを願うばかりだ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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