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2025.10.08

CARS

まってたぜ！ 15年ぶりの新型日産リーフに試乗　“見た目も中身も”大進化したEVの実力をチェック

佐藤玄

日産追浜工場のグランドライブで試乗したのは日産リーフの日本仕様グレードの B7 Xだ。

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エンジニアいわく「スーっと走る」新型リーフ

本格的な試乗の前に、撮影のためにグランドライブの路面を少し走らせてみると、そのなめらかなトルクの立ち上がりと、すーっと進むスムーズさにまず驚かされた。というのも、従来型に初めて乗ったとき、アクセル操作に対する反応がややぎこちなく、動きと反応のタイミングが噛み合わない印象があったからだ。新型は、モーター、インバーター、減速機を一体化した新開発の「3-in-1電動駆動ユニット」により、モーター制御とペダルフィールの自然さが格段に洗練されたように感じた。

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試乗はグランドライブをアレンジした特設コースで、一般道や高速道路のランプウェイ加速を想定したコースで行った。アクセルをぐっと踏んだ瞬間からトルクが立ち上がり、力強く滑らかに速度を上げていく。正直、頭のどこかで「パワーは控えめだろう……」と思っていたので、その力強さは二度目の驚きとなった。街中でも高速でもストレスのない加速が楽しめるはずだ。リアサスペンションはマルチリンク式で、日本の路面状況に合わせて専用チューニングが施されたという。しなやかさと安定感を兼ね備えた足回りは、従来型よりも「走らせる楽しさ」を明確に感じさせる。


進化したe-Pedalとプロパイロット2.0がもたらす安心感

特に印象的だったのは、e-Pedalの改良だ。以前は助手席の人が酔ってしまうほど、減速の入り方が唐突だったが、今回は停止までの動きが極めてスムーズになり、誰もが自然にワンペダルドライブを楽しめるようになった。今回は長時間の試乗ではなかったが、高速走行では「プロパイロット2.0」によるハンズオフ運転が可能になり、長距離ドライブの疲労を大幅に軽減してくれるという。前後ドライブレコーダーやインテリジェントディスタンスコントロールなど、360°セーフティアシストによる安全支援も充実。EVらしい静けさに安心が加わり、移動そのものがより快適で穏やかな時間になるだろう。

一充電航続可能距離は、なんと702km

バッテリーは78kWhの大容量仕様で、WLTCモードで最大702kmの航続距離を実現。150kWの急速充電器を使えば、10％から80％までわずか35分で充電できる。ナビゲーションと連動してバッテリー温度を管理する「ナビリンクバッテリーコンディショニング」も新採用。季節を問わず安定した充電性能を発揮する。さらに外部給電機能（AC1500W）やV2H（Vehicle to Home）機能も備え、家庭やアウトドアでの電力供給にも対応。クルマが動く電源として生活を支える存在になっている。

こうして走り終えてみると、第3世代リーフは単なるフルモデルチェンジではないことがよくわかった。静けさと力強さ、先進性と安心感。そのすべてを高い次元でバランスさせ、EVとしての完成度はさらに引き上げられている。初代が掲げた「EVをすべての人へ」という理念を受け継ぎながら、今また新しいステージへと歩み出したのだ。


“なんかいいよね”と感じさせるEVへ

そして最後に、私が個人的に新型リーフで何よりも良いと思ったのは、ルミナスターコイズのボディカラーだ。こんなクリーンな色のクルマが街に溢れていたら、なんだか気持ちがいいよね、と思った。でも、EVは「なんかいいよね」と直感的に訴えるパワーやメッセージを持っていることも大切なのかとも思った次第である。早くも、街中で新型リーフを見かける日が楽しみだ。

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■日産リーフ B7 X

駆動方式    フロント1モーター前輪駆動
全長×全幅×全高    4360×1810×1550mm
ホイールベース    2690mm
車両重量　1880kg（B7 Gは1920kg）
バッテリー容量　78kWh
一充電走行距離　702km（B7 Gは685km）
最高出力　218ps
最大トルク　355Nm
トランスミッション    1段固定式
サスペンション（前）    ストラット／コイル
サスペンション（後）    マルチリンク／コイル
ブレーキ（前後）    ディスク
タイヤ（前後）　215/55R18（B7 Gは235/45R19）
車両本体価格（税込）　599万9400円（B7 Gは518万8700円）

文＝佐藤 玄（ENGINE編集部）　

（ENGINEWebオリジナル）
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