2026.01.14

CARS

ホンダNSXトリビュートbyイタルデザインの成り立ちの謎に迫る! 開発期間はわずか4カ月? 前篇【東京オートサロン2026】

イタルデザイン版NSXがホンダに承認されたのは日産GT-Rがあったから!?

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◆前後篇2つのインタビュー! 後篇はこちら!

発表会への参加後、さらにそのあたりの詳細も知りたいと思い、午後にもう1度ガルシアさんを訪ねてみた。

ホンダの承認が得られたのはわずか4カ月前!


するとビジネス・デベロップメント担当のアンドレア・ポルタ(Andrea Porta)さんも一緒に話をぜひ、ということになった。というのも、ポルタさんが今回のプロジェクトの、そして日本車についてのキー・パーソンだったらしい。



イタルデザインへ入社してから「もうにじゅうごねん(25年)」と流ちょうな日本語で教えてくれたポルタさん。デザイン・センターで創始者のG.ジウジアーロさんとも長く働いてきたという彼に、まず今回のプロジェクトがどうやってスタートしたのかを訊ねた。

「第一にイタルデザインにとって、日本は常に最大の市場です。最初のつながりはスズキでした。先日亡くなられた宮川秀之さんが我々とこの国を繋いでくださって、多くの日本の方々や企業と一緒に仕事をしてきました。だから私たちにとって、日本とともにあることは本当に重要なんです」

個人的にも「日本は第二のふるさと」という彼は「ぼくのたからもの」といいながら自分のスマートフォンを見せてくれた。




そこにはなんとユーノス・ロードスターと3代目RX-7の姿が!「ろーどすたーとえふでぃー(笑)」といって彼は、まるで少年のように満面の笑みを浮かべたのだった。

そんなポルタさんによれば、プロジェクトの承認が得られたのは2025年の8月中旬で、動き出したのは9月だったという。つまりお披露目までは、4カ月しかなかった。いやはやなかなかのスピード感だ。



「とはいえそれ以前からずっとホンダとは仕事はしています(笑)。そして、実はこの提案自体は数年前からずっと継続して行っていました。2018年に我々は「日産GT-R 50バイ・イタルデザイン」を発表しましたが、フュー・オフの高性能なクルマとしてどんなことができるのかを、このGT-Rをホンダへ一例として提案をしたんです。そしてホンダにアイデアを気に入って頂き、今回のNSXが承認されたのです」

「日産GT-R」と「ホンダNSX」という、日本を代表する2台をイタルデザインが手がけることになった裏側には、日本への、日本車への深い愛があったことは間違いない。ただし、それだけではないようだ。

「大切なことなのですが、世界中の若い世代のひとも日本車が大好きです。なぜなら、唯一の手の届くスポーツカーだから。欧州にはもう、彼ら向けのモデルはありません。最近、イタリアのヨーロッパ・デザイン学院のプロジェクトで“若いひとたちのためのスポーツカー、若いひとにも手の届くスポーツカー”という課題が出されました。その答は、日本的なデザインや、JDM(ジャパン・ドメスティック・モデル)でした。日本の外では、日本車への愛というものは本当に大きくなっているのです。だからこそイタルデザインにとっても、日本の市場や日本のアイコニックなクルマは、本当に重要なのです」



日本への、日本車への思いを熱心に語ってくれたポルタさん。ただし最後にひとりのクルマ好きとしての顔だけでなく、現代の自動車業界におけるイタルデザインの立ち位置も語ってくれた。

「我々は独立した企業であり、GT-RやNSXのプロジェクトは、能力を披露するとてもいい機会でもあるんですよ」

基本公式のアナウンスでは、1969年の「スズキ・キャリイ」や1981年の「いすゞ・ピアッツァ」、1984年の「いすゞ・ジェミニ」、1993年の「トヨタ・アリスト(レクサスGS300)」のみではあるが、実はほんとうに数多くの日本のメーカーの、膨大な市販車とも関わってきたイタルデザイン。









GT-RやNSXに続く、イタルデザインの次なる一手が今から楽しみである。ただ、できれば次回作は今回の100万ユーロ(約1億8372万円)にもなるNSXより、もう少し手の届きやすい、若いひとびとも購入できるものになることを、心より願いたいものだ。

なおインタビューの後篇では、イタルデザインのデザイン責任者、ホアキン・ガルシア(Joaquin Garaca)さんに再度ご登場頂く。

文=上田純一郎(本誌) 写真=神村 聖/イタルデザイン/ホンダ/日産/マツダ/ENGINE編集部

(ENGINE Webオリジナル)

◆前後篇2つのインタビュー! 後篇はこちら!

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