モータースポーツの世界で鍛えられた、高級ホイールの代名詞的存在であるBBS。東京オートサロン2026では、創業55周年を機に掲げる新たなブランド・ステートメントである『Performance Driven』を発表するとともに、世界初公開のプロトタイプなどを展示した。
F1ゆずりの技術! 鍛造マグホイールをBMW M3とお披露目!
ワールド・プレミアとなったのが、マグネシウム鍛造1ピースの「MAG-Rコンセプト」。

BMW M3に装着されたそれは、ドイツのBBSモータースポーツで開発中のモデルだ。5本のY字スポークは、センター寄りの箇所に大胆な穴開け加工が施され、さらにスプール側面を大きく抉っている。

アルミより軽量な素材であるマグネシウムの採用のみならず、設計面でも無駄な重量を削ぎ落としていることが伝わるデザインだ。
BBSのマグネシウム鍛造ホイールといえば、1992年に他社に先駆けF1へ供給されたことが思い出される。軽くて高強度な素材だが、市販化するとなると靭性の低さや腐食に弱い性質といった、消耗品的に扱われる競技用では妥協しうる弱点の克服が求められる。そのため、高度な加工技術や下地処理などを開発し、2015年に量産化を実現している。

もちろん「MAG-Rコンセプト」にも、蓄積したノウハウを惜しみなく注入。市販化の暁には、高出力化と重量増加が進むハイエンドの電気自動車や高性能内燃エンジン車などの足元を支える、頼もしいアイテムになってくれることが期待される。

アルミ素材でも、2011年に世界初の超々ジュラルミン鍛造ホイールを開発しているBBS。昨年には独自の新合金であるFORTEGAを採用したクロススポークの「FL」を発表し、高剛性と軽量化の両立に挑み続けている。その「FL」には22インチを追加。重量面でも出力面でもホイールに過酷な要求を突きつける「メルセデスAMG G63」を装着車に選んだあたりに「FL」の性能に対する自信が感じられた。

また、BBSモータースポーツ製のアルミ鍛造2ピースモデルで、海外市場で展開している「RT 88」も参考出品。人気機種のLMを思わせる10ツイン・スポークで「ポルシェ911GT3 RS」に装着したモータースポーツ・ゴールドをはじめ、5穴とセンター・ロックの2タイプを用意する全4色のディスクも展示され、春頃の日本導入に向け準備万端であることをうかがわせた。

このほか、8年ぶりに新色が追加された「LM」や、F1用ホイールなども並んだBBSブース。モータースポーツ・ファンから高級車オーナーまで、幅広い層の来場者を魅了する内容だった。
文と写真=関 耕一郎 写真=BBSジャパン
(ENGINE Webオリジナル)