2020.03.14

LIFESTYLE

2020年、新天地でスタートを切った注目のフレンチ・シェフ2 青山「エラン」

リゾート地から銀座へ進出した上野宗士さんと、銀座の人気店を卒業し、青山で新店を立ち上げた信太(しだ)竜馬さん。食通に話題の新店を指揮する2人の実力派シェフの個性に注目?
「七谷鴨 酒粕 牛蒡 フキノトウパースニップ」。酒粕に漬けて焼いた京都産の鴨は、皮目は香ばしく、身は濃厚な旨みが溢れる。ソースはクラシックなサルミソース。

音楽が流れるように進むコース

「エラン」は、今年1月に誕生した食の 複合空間「GYRE.FOOD」の一角にあるフランス料理店。エグゼクティブ・シェフの信太竜馬さんは、パリや東京の名店で修業し、銀座の2ツ星「エスキス」では二番手を務めた気鋭の若手だ。


現在提供している10皿または12皿のおまかせコースは、開業前に自ら産地を訪ねて厳選した、約50種の食材を生かしたもの。ひと皿に用いる食材は味をまとめ過ぎず、それぞれの個性を独立して生かすのが特徴だ。


例えばある日の肉料理は、京都の七谷鴨を粕漬けにして焼いたものと、バターと酢と共に煮詰めて真空調理した牛蒡、自家製フキノトウ味噌、パースニップ、鴨の血入りのサルミソースなどで構成。


それらの食材の中のひとつを前後の皿にさりげなく使うことで、DJが曲をつなぐように皿をつなぎ、起伏をつけながらコースを展開するのも信太流だ。


本場の食文化をリスペクトするシェフは、デザートの前には必ずチーズを提供。今後はチーズのプレゼンも洗練させてゆく計画とのことゆえ、期待がふくらむ。


「ラングスティーヌ フヌイユ 晩白柚つぼみ菜」。しっとりとポワレしたラングスティーヌは佐島(神奈川県)産。トマトエキスを加えた昆布出汁と海老すり身のコンソメ、フヌイユのピュレ、柚子オイルを敷いて。
エグゼクティブ・シェフの信太竜馬氏。
2020年1月にオープン。建築家の田根剛氏が内装を手がけた店内は、ダイニング22席と個室1室(6名まで)。

●エラン

東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE4F   Tel.03-6803-8670
営18:00~21:00 LO 水曜定休
http://elantokyo.com
料理は1万5000円のコースより。


文=小松めぐみ(フード・ライター) 写真=田村浩章


(ENGINE2020年4月号)


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