2021.01.17

LIFESTYLE

才能豊かな若手建築家に我が家を託す!「カッコイイ生き方を若者に示すのは、大人の役目」という施主の言葉がすごい!! 

増改築を繰り返してきた長年住み続けた家。建て直すことになって指名したのは、日本ではまだ実績のない若い建築家。そして、思いもよらないステキな家ができあがる。クルマと暮らす理想の住まいがテーマの雑誌『エンジン』の人気シリーズ。今回は、施主と建築家の間に生まれた信頼関係にスポットを当てた。

若い建築家に新しい家を任す

門扉のないオープンな入口。緑色に塗られた壁面。摩天楼のように、大きな箱がランダムに林立する建築は、写真右奥の生駒山の一部のようにも見える。一体中はどうなっているのか、誰もが気になることだろう。この独創的な建物は、ワイン輸入業Tさん(66)のお宅である。



ここはかつてTさんのお婆様の家だった。Tさんが住み始めたのは40年前のこと。奥様もここに嫁いできたので、この場所での生活には数多くの思い出がある。前の家屋も建築家が手掛けたものだが、何度も増改築を繰り返し、歳月には勝てない部分が多くなった。これまでお世話になってきた年上の建築家が勧めたのは、リフォームでなく建て替え。しかも「次は若い人に頼むべき」というアドバイスを添えた。

とはいえ、若い建築家にあてがある訳でもない。同年代の夫婦に増えている都会のマンション暮らしも考えものだ。そんな時に、「いい建築家がいる」と息子さんが紹介してきたのが菅原大輔さんである。パリの世界的な建築事務所などでの経験を経て日本に帰ってきたものの、当時はまだ駆け出しの建築家だった。もっとも、穏やかな笑顔が印象的なこの青年から、明確な個性が感じられたのではないだろうか。それだけユニークな視点の持ち主なのだ。



学生時代に違う大学の学生たちと交流し、教えられている以外に様々な建築手法が存在することを知った菅原さん。あえて異なる経験をするため、卒業後はパリで働いた。かの地で学んだのは、コンセプトが最重要ということだった。

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