2021.07.01

CARS

【ジャガーIペイスHSE 長期リポート #08】HSE定期点検を受けに、横浜のファクトリーへ 整備コストは4分の1!?

12カ月点検を受けることになった89号車。これ幸いと、EVにまつわる整備の話を聞いてきました。

広報車として登録されてから丸2年。89号車は1年点検を受けに、ジャガー・ランドローバー横浜のサービスセンターへ向かった。

1週間後、戻ってきた89号車の整備明細書は、ごくごくシンプルなものだった。まず、以前ご報告したWiFiホットスポット不調の理由は、なんともお恥ずかしいことに単純に容量制限を超えたため。おそらく車内にあったタブレットが自動でデータ同期をしたのが原因で、SIMカードの交換で解決した。

それ以外の交換&補充品は(1)ブレーキ・フルード(2)空調フィルター(3)ワイパー・ブレード(4)ウインドウ・ウォッシャー液のみ。Iペイスには“ジャガートータルケア5”というEV専用のサービス・プログラムがある。登録から5年間、走行距離の関係なく受けられ、1、2、4年目に1年点検を行うことと、前述の(1)(2)(3)(4)に加え、(5)ブレーキホースが消耗状態に応じて無償交換される。

Iペイスの整備は囲いが必要に

回生ブレーキを多用できるEVはブレーキ・パッドの摩耗が少ないから対象外なのだろうか。サービスアドバイザーの横山太一さんによれば、施工例が少なく、乗り方にもよるので摩耗の詳細なデータはないとのこと。ただ、同時期に登録された走行1.6万kmほどの別のIペイスは、パッド残量は前輪12mm、後輪7mmと、2.4万km走った89号車の前輪11mm、後輪7mmという数値と大差なかった。89号車は基本、回生ブレーキを弱めにし、1ペダル・ドライブではなく機械式ブレーキを踏み2ペダル・ドライブをしているが、いっぽうで高速道路の使用も多い。ここは単純に減りが少ないと喜ぶより、内燃機関車から乗り換えても、ごく自然なクリープ感や減速感を産み出していることと、フィーリングが良く、きっちり確実に停まるブレーキ性能を喜ぶべきだろう。

定期点検について説明をして頂いたのはジャガー横浜/ランドローバー横浜のサービスアドバイザー、横山太一主任。(同社サービス部 住所:横浜市鶴見区下野谷町4-158-1 Tel:045-710-0044 HP:https://retailers.jaguar.co.jp/yokohama/)

横山さんによれば、将来的に差が出るのはブレーキより油脂類のようだ。内燃機関車には“ジャガー・プレミアムケア”というプログラムがあり、3年間はエンジンやデフのオイル、プラグ、燃料フィルターなどに加え、ブレーキパッドも消耗の状態に応じて無償交換される。ただし4、5年目は有償プログラムだ。試しに3年目時点の作業コストを3リッターのFペイスを例に比較したところ、Fペイスの工賃&部品代はなんとIペイスの4倍! ジャガーのエンジン・オイルは3000~4000円/リッターで、V6やV8は6.5リッターを要するのがデカイようだ。

ただしIペイスの整備はパーティションで仕切ったスペースを設けなければならず、自動車整備経験が3年以上で、低圧電気取扱業務講習証明書を所持し、さらにジャガーのトレーニング(作業により4段階ある)を受けた専任者でなければ触れない。当然入庫時間も長い。EVは色々な意味で世界を変えているが、横山さんは整備に関わる人にとっても「売り上げなど、大きく変わる時代が来るかもしれない」という。

さて、定期点検を終えて絶好調となった89号車。整備の現場に続いて、今度は販売の現場を覗いてみるつもりである。

文=上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正 協力=ジャガー横浜/ランドローバー横浜

■89号車/ジャガーIペイスHSE
JAGUAR I-PACE HSE
新車価格 1183万円(OP込1365万9000円)
導入時期 2020年6月
走行距離 2万4154km(スタート時1万809km)

(ENGINE2021年5月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

上田純一郎

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement