2021.07.29

CARS

ポルシェによるスーパーSUVへの挑戦状 640psのカイエン・ターボGT誕生

ポルシェ・カイエンに新グレードのターボGTが追加され、その日本での受注が開始された。7分38秒9という、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースでのSUV最速タイムを引っ提げてのデビューとなった。

ライバルはランボルギーニ・ウルス

なだらかに下がるルーフ・ラインを持つクーペ・モデルがベースで、エンジンは「カイエン・ターボ」と同じ4.0リッターV8ツインターボを搭載。ただし、エンジンの内部部品の変更や専用チタン・マフラーの装着などにより、最高出力は90psアップの640ps、最大トルクは80Nm増の850Nmを発生する。変速機は8段AT。0-100km/h加速タイムは0.6秒短い3.3秒、最高速度は14km/h速くなり300km/hの大台に達している。





車高を17mmダウン

シャシーは最大で17mmダウンさせた車高に合わせて再セッティング。3チャンバー式エア・サスペンションの剛性を最大15%向上させるとともに、可変ダンパー(PCCB)の特性やパワーステアリング、後輪操舵、ロール量を最適化するポルシェ・ダイナミック・コントロール(PDCC)の制御を見直すなど、低くなった車高を存分に活かせる設定に変更されている。これらにより、ロールの安定化とロードホールディングが向上し、より精確な高速コーナリングを実現するという。また、トルクベクタリングはより左右差の大きいトルク配分が可能になっている。タイヤは専用開発された22インチのピレリPゼロ・コルサを採用。ワイドなタイヤとネガティブ・キャンバー角の増加で接地面を拡大している。ブレーキは、カーボンセラミック・ディスクが標準装備されている。




 
専用のエアロでダウンフォース向上

エクステリアはフロントまわりの開口部を拡大し、リップ・スポイラーやルーフ・スポイラーのサイド・プレート、可動式大型リア・スポイラーといった専用のエアロパーツを装備。最高速度時でのダウンフォースは最大40kg増加する。また、ルーフ・パネルにはカーボン素材を使用し、軽量化と低重心化を図った。

インテリアではハードコアなスポーツ・モデルのようなリム上端がマーキングされたステアリング・ホイールを採用。そのほか、インターフェースと制御ロジックを変更したカイエン用の新世代インフォテインメント・システムがこのモデルで初めて導入された。

右ハンドルのみの設定で、価格は2725万円。




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文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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