2021.08.09

CARS

ちょっと古いメルセデス・ベンツがよみがえる場所! ヤナセ・クラシックセンター潜入(?)リポート!!

ちょっと古いメルセデス・ベンツを甦らせる ヤナセ・クラシックセンター

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今でも十分に使える実用性と、機械としてのクオリティの高さからネオ・クラシック世代の中でも絶大な人気を誇るメルセデス・ベンツ。程度の良い個体に出会い、末長く安心して楽しむための秘訣とは? モータージャーナリストの藤原よしおがリポートする。

老舗が手掛けるクラシック

ヤングタイマー世代のメルセデス・ベンツにおけるサルーンのアイドルをW124型Eクラスとするなら、スポーツ系のアイドルはR129型SLということになるだろう。

バブル期の象徴の1つとして多くの台数が販売され、今でも路上で見かける機会が多いが、初期モノであれば既に32年、最終型でも20年が経過しており、そろそろレストアといった声が聞こえてきそうな年式となっている。

そうした時に心強いのがヤナセクラシックカーセンターの存在だ。ヤナセといえば1915年の創業以来、日本に輸入車文化を根付かせた老舗中の老舗である。ヤナセクラシックカーセンターは、その長年にわたるハード、ソフトのノウハウを活かすクラシック専門の部門として、2018年に横浜市都筑区にあるヤナセオートシステムズ内に設立された。

今年のオートモビルカウンシルでは開会するや否や展示車が売れるなど、そのクオリティは玄人筋、マニア筋からも高い評価を受けている。

「オープンして以来、お問い合わせを多くいただき、反響は予想以上に大きいですね。レストアはもちろんですが、日々のメンテナンスや修理や修理のご依頼が増加しています。傾向としてはW113型のSLが多いのですが、最近では、ヤングタイマー世代のお問合せも急激に増加しています。その理由の1つとして、メンテナンスをできるメカニックが少なくなっていると伺っています」

と話すのは、同センターをマネージメントする山田長さん。得意とするのは過去にヤナセで輸入したメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディなどのモデルだが、正規輸入車に限らず並行輸入車であっても修理を受け付けているという。

では現場のメカニックの目から見たヤングタイマー世代の状況はどうだろうか。ヤナセ本社芝浦工場で各モデルに新車時から携わってきた(エンジン編集部の300TEの44号車もお世話になった)この道32年の経歴を持つ、テクニカル担当の菅野清高さんはこう話す。

「何年か前にショップで購入したというクルマは、走る、止まるは問題なくても、だいぶ手を入れないといけないものが多いです。反対にずっとお持ちのクルマは、大事なポイントを押さえた整備がしてあるケースが多いですね」

では具体的に、どういう部分に目を配れば良いのだろうか。

「例えばステアリングのガタとか、サスペンションのブッシュのへたりですね。“こういうもの”と思ってる方が多いのですが、私たちは新車の状態を知っているので、それが正常なのか、劣化なのか、不具合なのかを判断できます。しっかり直せば限りなく新車の状態に戻るのがメルセデスのいいところですから、長く乗っていくことを考えた予防整備をアドバイスさせていただいています」



ヤナセクラシックカーセンターの仕事ぶりを象徴する1991年式のメルセデス・ベンツ500SL。まったく使用感を感じさせないシートからも、この当時のメルセデスの品質の高さと、この個体のコンディションの良さが窺える。

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