2021.09.21

LIFESTYLE

33年の時を経て蘇った、伝説のデザイナー倉俣史朗のワイングラス型照明を使ってみた!

最新の技術で復刻された倉俣史朗の「SAMBA-M」

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世界のデザイン界に多大な影響を与えた故倉俣史朗。その没後30年に当たる今年、倉俣が1988年に手掛けた「SAMBA-M(サンバM)」が復刻された。

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最新の技術と職人の技術が融合

当時の最新テクノロジーだった赤色発光ダイオードをワイングラス型のガラスで包んだ「SAMBA-M」は、遊び心が溢れる斬新なオブジェ。お披露目のパーティでは、倉俣自身が「SAMBA-M」にシャンパンを注ぎ、赤く光らせて来場者を驚かせたという逸話も残されている。

当時の技術では製作が難しかったため少量が世に出ただけだったが、アンビエンテック社の最新技術により復刻が実現。LED光源の採用、コードレス化や防水機能の向上、リチウムイオン電池による長時間使用といった改良が加えられた。



倉俣史朗といえば、浮遊感や儚さを感じさせる独自の世界観が欧米のデザイン界にも大きな影響を与えたことで知られる。実際に「SAMBA-M」を暗闇で点灯させてみると、見慣れたはずの室内が、真っ赤な光が揺らめく幻想空間に様変わりした。パーティの席でも話題になること間違いなしだが、こんな照明の光に包み込まれながら、ひとり、家の中で一日の疲れを癒してみるのもオススメだ。



■倉俣史朗(1934年~1991年) 東京生まれ。1965年にクラマタデザイン事務所を設立し、店舗などの空間デザインや家具デザインの分野などで活躍。とりわけアートとデザインの中間に位置する家具の多くは、海外でも高く評価されている。毎日デザイン賞、日本文化デザイン賞を受賞したほか、フランス文化省芸術文化勲章を受勲。

■「SAMBA-M」 高さ約220mm。光源はLED。充電時間は約3時間(充電回数は約500回)で、連続点灯時間はLOW/24時間、MID/12時間、HIGH/6時間。充電台が付属。ガラス部分は職人による手吹き。2万9700円。

文=永野正雄(ENGINE編集部) 写真=岩崎寛、ナカサ&パートナーズ、ジョースズキ

(ENGINE2021年9・10月号)

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