BMWによって生まれ変わった新しいミニが登場してから早20年。ボディ・バリエーションを試行錯誤しつつ拡大し、世代を重ねて着々とアップデートを続けた結果、ほかに類を見ない、大きな成功を収めている。なぜミニは成功したのか? なぜ長く愛され続けているのか? その理由を、雑誌『エンジン』編集部の4人(村上政、荒井寿彦、新井一樹、上田純一郎)と自動車ジャーナリストの藤原よしおが語り合った。マイナーチェンジしたばかりの6台のミニが集結
村上 今日は「ミニミニ大作戦」という感じで、フェイスリフトしたばかりのミニの広報車6台をすべてお借りして箱根にやって来た。そしてその魅力を深掘りしていこうというわけだけど、まずその内訳は……

上田 3代目になったミニでフェイスリフトを行ったのは、3ドアと5ドアとコンバーチブル、そしてジョン・クーパー・ワークス(JCW)です。今回用意したのは3ドアのガソリン・エンジンでは、クーパー、クーパーS、クーパーSコンバーチブル、JCWの4台、ディーゼル・エンジンはどちらも5ドアでクーパーDとクーパーSDの2台となります。
新井 このうちエンジンが同じなのはクーパーSの2台だけだね。上田 クーパーは1.5リッターの3気筒で136ps、クーパーSは2リッターの4気筒で192ps、JCWも2リッターの4気筒で231ps、クーパーDは1.5リッター3気筒の116ps、クーパーSDは2リッター4気筒で170ps。すべて過給器付きです。このうちJCWとSDが8段ATで、他は全部7段デュアルクラッチ式のMTになります。荒井 広報車がなかったけど、ほかにワンもあるでしょ。本当にバリエーションが豊富だよねぇ。上田 今ヨーロッパではEVのクーパーSEを売っていますが、ディーゼルは売っていません。なので世界で日本市場が一番たくさんの種類から選べるという状況なんです。あとクーパーSは本国だとマイチェンでパワーが下がったけど、日本仕様は変わっていないとか違いも多いですね。新井 BMWは細かく仕向地に応じてエンジンを変えているからね。そうやって商品力を上げてる。
村上 今どのくらい売れてるの?新井 日本市場だと2020年度でメルセデス、BMW、VW、アウディ……その次がミニ。年間2万台強ってところです。上田 ミニは世界的にも好調ですけど日本市場は特に好調です。3ドアのみから始まって、20年間でここまで成功したのは他にないですよ。
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