2022.01.13

CARS

これがメルセデス・ベンツの未来なのか!? メルセデスの最先端技術を凝縮した「ヴィジョンEQXX」

メルセデス・ベンツが電気自動車のコンセプト・モデル、「ヴィジョンEQXX」を発表した。バッテリーをサイズダウンしながら航続距離を大きく延ばすなど多角的に電気自動車の可能性を高める、次世代テクノロジーのショーケースだ。

電力消費は従来の3分の2

その根幹となるのが、100kmあたり10kWhを切るという低い電力消費だ。市販されているEQS450+(プラス)が15.8kWh、EQA250が15.7kWh、テスラ・モデル3のエントリーグレードが14.9kWhという電力消費量だから、ヴィジョンEQXXがきわめて高効率であることがわかるだろう。燃費に換算すると、100km/リッター相当のエネルギー効率だという。



航続距離は1000kmを超える

バッテリーも小型化され、容量はEQSと同等の100kWh程度だが、容積は半分、重量は30%ほど軽いという。一充電あたりの航続距離は1000kmを超え、市販EV最長とされるEQS450+の679kmを大きく上回る。

これは、電力エネルギーの実に95%を動力に変換した結果だ。この変換効率は、もっとも効率的な内燃エンジンを用いたドライブトレインの40%、人間の長距離走者の平均である50%を大きく凌いでいる。



やれることはすべてやる

高いエネルギー効率はバッテリーやモーターのみで成し遂げられるものではない。モーターは204psというボディ・サイズにしては控えめな出力のものを採用。ホイールベースは2800mmと現行Cクラスよりやや短く、車両重量は大容量バッテリーを搭載していながら1750kg程度に抑えられている。

さらに、軽量なマグネシウム・ホイールとブリヂストン製の低抵抗タイヤの採用で空力に配慮。いかにも空気抵抗が少なそうなエクステリアと合わせて、空気効力係数Cdは0.17という驚異的な低さを実現している。

そのほか、ルーフには117セルの太陽電池を配置。1日あたりの発電量は最大で25km走行分に相当し、エアコンやインフォテインメントシステム、灯火類の電力を賄うリチウムイオン・バッテリーを充電する。



キノコの菌糸やサボテン、竹を使用

内装はダッシュボード前面すべてを液晶ディスプレイが覆い、いかにも近未来のメルセデスらしい仕立てだ。より先進的なのが使用素材で、キノコの菌糸やサボテン、竹といった植物に由来するものを採用。これらは重量削減にも寄与している。これに代替プラスチックやペットボトル再生材などを組み合わせ、動物由来など環境負荷の大きい素材を一切排除している。

EV普及のネックである航続距離と、ライフサイクル全体でのCO2削減やサステナビリティという、多くのメーカーが直面している課題の解決策を提案したヴィジョンEQXX。このクルマを白紙から1年半で完成させた開発プロセスも含め、メルセデスの最先端技術がこの1台に凝縮されている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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