2023.03.31

CARS

クルマ好きの永遠のテーマ「アガリの1台」 壊れることが喜びになる最後の年代、これがついのクルマ! ちょっと古い2台のドイツ車に乗るオーナーの自動車遍歴、驚きました!!

ついのクルマの2台のドイツ車とオーナーの増田さん。

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一生モノの300TE

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現在ガレージに残るのは、ご自身の91年型メルセデス・ベンツ300TEと、息子さんの88年型ポルシェ911カレラの2台となった。増田さんが911に触れることはないそうだが、購入後約25年間ガレージに保管され、雨の日は走らないというだけあって、内外装、機関ともに素晴らしい状態にあった。

一方300TEは、元々山中さんが乗っていたもので、引いていたトレーラーが欲しいと言ったら、クルマまで付いてきたのだそうだ。

シートの張りといい、エンジン、ATのマナーといい、ボディの建て付けといい、とても47万km以上を走破しているとは思えないコンディションの91年型メルセデス・ベンツ300TE。

「毎日往復120kmの通勤に使っていたので、来た時には15~16万kmだった走行距離が、47万kmになりました。直せるだけ直したので、今は直すところがありません(笑)」

その言葉の通り、とても47万km走っているとは思えないほどボディはシャキッとしていて、エンジンも、ATも、足回りもしなやかでしっかりとしているのには驚いた。

「ATは5年ほど前に主治医から“どうする?”って聞かれたんだけど、死ぬまで乗るつもりだからとオーバーホールしてもらいました。でも消耗品の交換くらいで済んだ。エンジンも大きなトラブルないですね」

それも増田さんの運転の上手さ、丁寧さが、クルマに無理な負担をかけていないからに他ならない。でもなぜこの300TEだけは手放さずに乗り続けているのだろうか?

「確かに古いし、エアコンの絶対能力が低いから、ここ5年くらいあまり乗らなくなったけど、他に代わるもの、比べるものはないからね。911もそうだけど、クルマとして許せる最後の年代でしょうね。これ以降のクルマは寂しくなってしまった。理不尽に壊れるところもないし。このままずっと動いてくれそうです」

そんな増田さんにとって、今までのクルマ遍歴で、最も理想的な1台はなんだったのだろうか?

「確かに楽しい思いはさせてもらった。普通の人が経験できないことをさせてもらったのは感謝してます。でも、いきなり凄いのに乗りすぎました。もっと大人しいので始めていたら、長く楽しめたのにね……」

と前置きをした上で増田さんはこう続けた。

「アルファ・チャレンジで乗っていたジュリエッタ・スパイダーね。山中さんから買ったやつ。一番楽しませてもらったのはあのクルマ。本当に思ったように走れました。あれは良い時間だったね」

そういえば、山中さんも想い出のクルマとして同じジュリエッタを挙げていた。どうやらこのお二人、本当に“馬が合う”ようだ。

文=藤原よしお 写真=望月浩彦

300TEのエンジンオイル交換など日常的なメンテナンスはもとより、マフラー交換なども自分で行っている。先日は家族用の国産某車のCVTフィルターの交換まで自分でパーツを手配して行ったそうだ。

(ENGINE2022年2・3月合併号)
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