2023.02.25

CARS

「寄り道はしないほうがいい」と言われて、アバルト沼にまっしぐら! 750GTザガートやチンクエチェントを所有するオーナーのアバルトの愛し方とは

フィアット・アバルト750GTザガート(1959)やチンクエチェント(1966)など、数多くのフィアット&アバルトたちと戯れる松村 啓さん

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雑誌「エンジン」の大人気企画、「2台持つとクルマはもっと楽しい!」今回は、アバルトのオーナー。6台は優に収まる大きなガレージの中に納まるフィアットとアバルトたち。新旧が入り混じったその光景は圧巻という以外に感想が浮かばない。しかも、それぞれを使い分け、愛情も注いでいるのだから恐れ入るではないか。旧車大好きなジャーナリスト、高桑秀典がリポートする。

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旧いアバルトの2台持ち!


「エンジンは創刊号から買ってます」

開口一番、そう話し、笑顔で我々を出迎えてくれた松村さんは、生粋のフィアット&アバルト好きだ。シトロエンC6も所有しているが、ガレージ内に収納された愛機の顔ぶれを見れば、その心酔ぶりは一目瞭然だ。

往時のジュリエッタ・スパイダーを見に行ったお店で遭遇し、購入した750GTザガートは1959年式。


松村さんと筆者のファースト・コンタクトは2019年に富士スピードウェイで開催されたアバルト・デイズ。このサソリの祭典で松村さんはフィアット・アバルト1000ベルリーナ・コルサを走らせていた。

クルマの精悍な佇まいと松村さんの豪快な走りっぷりが非常にカッコよく、ピットで声を掛けて話を伺ってみたら、なんとフィアット・アバルト750GTザガートも愛用しているとおっしゃるではないか。

旧いアバルトの2台持ちとはスゴイな! と思い、後日ガレージを訪問してみたらフィアットもたくさんあり、思わず面食らってしまった。と同時に、この珠玉のラインナップを多くの人に見てもらいたいと思い、今回の取材に至った。

そもそもアバルトとの出会いはどのようなものだったのだろうか。「最初のクルマは兄のお下がりのAE86レビンです。昔からラリーで強いクルマや、すばしっこい小さなクルマが好きで、21歳のときにフィアット・リトモ・アバルト130TCを買いました。本当はアウトビアンキA112アバルトが欲しかったのですが、中古車では車格が大きいリトモの方が小さいA112よりも安かったんです。リトモは3年間ぐらい乗りました」

特に小さなアバルトのことが好きで、130TCを愛用していた頃から、いつかはアバルトのご先祖様に乗りたいと思っていたそうだ。それで750GTザガートを2004年に、1000ベルリーナ・コルサを2017年に手に入れる。

「130TCでイタリア車の道に入ったあとは、旧いアルファロメオにでも乗りつつ、ゆくゆくはアバルトのご先祖様にと思っていたら、とある人から寄り道しないほうがいいと言われ、それを実践しました。本当はレコルトモンツァやアバルト・シムカのほうが良かったのですが、高嶺の花でしたね。私の750GTザガートはオリジナル・エンジンもありますが、A112ジュニアのエンジンに積み替えられていたんです。これなら気兼ねなく使えてイイな、と思って買いました」

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