2022.04.03

CARS

いま一番欲しいSUV! ランドローバー・ディフェンダーに5人のモータージャーナリストがイッキ乗り!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

ランドローバー・ディフェンダー110 X D300

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音楽の世界では、別ユニットというのがある。ディフェンダーに乗ると、それを思い出す。たとえば、最近の例でいうと、私の好きな米国のダン・オーバック。ザ・ブラックキーズという高得点のバンド活動と並行して、じしんのレーベルで、ブルーズなど米国のルーツ・ミュージックに根ざしたアルバムを次々に発表。私、手当たり次第に買いまくっている始末。ランドローバーも、レンジローバーとともに、本業というか、ブランドの原点のディフェンダーを、うまく作り分けている。最新のレンジローバーは未体験だけれど、これまでのモデルは、あらゆる意味でぜいたくで快適なのはご存知のとおり。いっぽう、2021年発表の最新のディフェンダー110(ワンテン)は、あえてぜいたく装備を省略して、機能主義を昇華させた内外のデザインが個性的ですばらしい。乗るなら、今回のD300という3リッター 6気筒ディーゼル・エンジン搭載モデルがベストだと思う。2.4tと重量級のボディをものともしないうえに、ダイレクト感のあるハンドリングはよい出来だ。ダン・オーバックもいい音で鳴る。



オフロード・ビークルの姿をしたスポーツカー!/ 山崎元裕

あたかも申し合わせたかのように、世界を代表する本格オフロード・ビークルのフルモデルチェンジが続いた2019年。その中でも特に印象的だったのは、過去のスタイルをあっさりと捨て去り、どれより見事に「新時代の姿」を作り上げたランドローバーのディフェンダーだった。その中身ももちろん最新のエンジニアリングだ。オフロード・ビークルの定番ともいえるフレーム構造はモノコック構造へと進化し、3リッターの直列6気筒ディーゼル・ターボ+8段ATで300psの最高出力を得るほかに、18kWのエレクトリック・モーターが、必要時にはそれをサポート。それにしても何と快適なオフロード・ビークルなことか。乗り心地そのものはやや硬めではあるものの、そのショックはドライバーやパッセンジャーにそのまま伝わることはない。ハンドリングの正確さも今回の試乗では大いに楽しめた部分。着座位置が高いことを除けば、これはオフロード・ビークルの姿をしたスポーツカーと評してもよいほどの、安定感と爽快感がキャビンを包み込む。ガソリンのみだがショートの「90」の存在も嬉しい。



傍にいてくれると安心の1台/日下部保雄

長いヒストリーを持つディフェンダーは、どこにでも行ける道具として世界で愛されてきた。モデルチェンジされたのは2020年。強固なモノコック・ボディとエア・サスペンションの4輪独立懸架で祖先とはクルマ作りを大きく変えたが、どこにでも行けるというコンセプトは変わらない。今回のモデルは遅れて追加された3リッター直6ディーゼルにマイルド・ハイブリットを組みあわせた仕様だ。進化を止めないディフェンダーの真骨頂を体現するような装備に、ランドローバーが先鞭をつけた先進のテクノロジー、テレインレスポンスを駆使するとベテラン・ドライバーの手を借りるまでもなく登坂、渡河など容易に難関をクリア出来る。ディーゼル・ターボは極めて静かで振動も小さい。発進時もモーターのサポートでエンジン回転を上げないことも大きい。市街地でもディーゼルと気づく人は少ないだろう。ボディの遮音性も高く、キャビンは静かそのもの。快適な乗り心地とモノコックだからこその直進性はロング・ドライブも全く苦にならない。傍にいてくれると安心の1台だ。



写真=柏田芳敬(メイン)/神村 聖(サブ)

(ENGINE2022年4月号)

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