2022.03.23

CARS

次期アウディA6アバントはこうなる 2026年からすべてEVになるアウディの新たな一手

アウディが次世代のA6を示唆するコンセプト・カー、「A6アバントe-トロン・コンセプト」を発表した。2021年にお披露目された4ドア・クーペのスポーツバックに続くモデルで、長いルーフを持つワゴン・ボディを有する。e-トロンの名が示すように電気自動車となる。

フロント・デザインはちょっと意匠変更

フロントに大きく開いたシングルフレーム・グリル、フェンダーの張り出しを強調したクワトロ・ブリスターなどエクステリアは最新のアウディ・モデルの特徴である意匠をしっかりと盛り込んでいる。ただし、ラジエーターを冷却する必要がないシングルフレーム・グリルは開口部が閉じられ、また枠も細く、その存在はほかのアウディ車と比べるとちょっと薄めだ。その代わりに、シングルフレーム・グリル下のバンパー・グリルがクローム・モールを配し、開口部を大きくするなど、その存在感を強めている。



全幅以外はほぼ現行と同サイズ

ボディ・サイズは全長4960×全幅1960×全高1440mmで、A6スポーツバックe-トロン・コンセプトと同じ。現行A6アバントと比較すると、全幅が75mm広いものの、全長と全高は20mmと10mmの拡大にとどまる。エクスエリアは空力を十分に考慮し、Cd値は0.24を達成するという。



タイカンと同じPPEプラットフォームを採用

プラットフォームはポルシェ・タイカンやアウディe-トロンGTにも使用されている、プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)を使用する。アウディの新世代EVのベースとなるテクノロジーで、アウディ主導のもと、ポルシェも参加して開発されている。このPPEはホイールベースやバッテリー容量を変更することで、多数のセグメントやボディ・タイプに使用することが計画されている。

今回のコンセプト・カーは100kWh程度のバッテリーと、前後1基ずつのモーターを搭載し、476ps(350kW)/800Nmを発生する。0-100km/h加速は、この2モーター仕様では4秒を切り、リアのみにモーターを積むエントリー・モデルの場合は7秒以下となる想定だ。

また、800Vシステムの採用で最大270kWの急速充電に対応。10分で300km走行分の電力を補充でき、残量5%から25分以下で80%までチャージする。フル充電での航続距離は最大700kmに及ぶ。

サスペンションは前が5リンク式、後ろがマルチリンク式で、EV用に最適化されている。エア・スプリングとアダプティブ・ダンパーを組み合わせ、ホイールは22インチを履く。



ヘッドライトで路面に映像を映し出す

コンパクトながら十分な明るさを確保するデジタルマトリックスLEDのヘッドライトとデジタル有機LEDのテールライトは照明以外の機能も与えられた。フロントはプロジェクターとして利用し、路面への警告表示や壁面への映像投影などが行える。また、リアは点灯パターンを自在に変更し、立体的に見せることが可能だ。前後のアウディのシンボルである4つ輪のフォーリングス・エンブレムは前後ともイルミネーションで表現されている。

アウディは2026年以降の新型車はすべてEVにすると表明している。今回のコンセプト・モデルに関して、量産化の時期には言及されていないが、世代交代のサイクルを考えると、次期A6はEVとなり、内燃機関を積むA6を入手できるのは現行車が最後になりそうだ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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