2022.05.01

CARS

V8やW12をも上まわる“最適解” ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッドに5人のモータージャーナリストが試乗!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッド

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。電動化へ進み始めたラグジュアリーブランド、ベントレーのSUV型PHEV、ベンテイガ・ハイブリッドには、吉田由美、佐野弘宗、島崎七生人、塩見 智、飯田裕子の5人のジャーナリストが試乗した。

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EVフルラインナップ時代への先鋒

ベントレーは2026年までに全モデルをPHEVおよびEVへと移行し、2030年までには完全なEVブランドとなることをかなり早い時期に表明しているが、ベンテイガ・ハイブリッドはまさにその先鋒となるモデルだ。純ガソリン・エンジンの6リッターW12ツイン・ターボ搭載の“スピード”や“S”、4リッターV8ツイン・ターボ搭載の“V8”との外観上の分かりやすい違いは、給電口とフロントのドア下部に付く小さな“ハイブリッド”のエンブレムしかない。3リッターV6ターボ・ユニットに組み合わされているモーターは最高出力94kW/最大トルク350Nmを発揮する。0-100km/h加速は5.5秒。最高速は254km/h。全長×全幅×全高=5125×1995×1740mm。ホイールベース=2995mm。車両重量=2690kg。価格=2280万円。



伝統と最新技術のコラボに思わずうっとり/吉田由美


電動化の波はベントレーにもやってきました! ベントレー初のハイブリッド・モデルが「新型ベンテイガ・ハイブリッド」。ちなみにプラグイン・ハイブリッドなので、よりモーターで走る領域が多く、静かで滑らかな乗り心地は、まさにベントレーにピッタリ!

しかも走らずとも、たっぷりそのゴージャスさは味わえます。何といっても目をくぎ付けにするのはLEDマトリクス・ヘッドライト。まるでバカラのグラスがヘッドライトの中にあるような輝きで、思わず見とれてしまいます。

車内でもその優雅な香りにうっとり。英国車が好きな理由の1つはここ。ドアを開けた途端に漂う高貴な香りは、まさに乗ってみなければ体験できないこと。雑誌でも動画でもこれは伝えることが出来ませんが、車内で深呼吸をしたくなるぐらい好きな香り。「B」のロゴも可愛い。

そしてスイッチ類やレジスター、シートのステッチに至るまですべてが重厚で温もりがあります。伝統と最新技術の最高のコラボ、素敵です!



ひと言で表すなら、相変わらず“やんごとない”/佐野弘宗

ラグジュアリー・ブランドやスーパーカー・メーカーであっても……というか、彼らこそSUVをメシのタネにしているのが自動車業界の“いま・ここ”である。そんな構図を決定的にしたのは、ベントレー・ベンテイガの登場だった気がする。高級サルーン特有の路上を滑るかのような乗り心地を、背の高いSUVで実現したベンテイガの登場はまさに衝撃だった。ハイブリッドはそんなベンテイガの最新モデルだが、モーターとV6ターボの組み合わせによる乗り味は、相変わらず“やんごとない”というほかない。電力が残っているうちはEV状態で走り出し、そのままアクセレレーターを踏み込んでいくと、ペダルにクリック感が伝わって、そこからエンジンが始動する。電気とエンジンの連携も感心するほどスムーズで、しずしずと、しかし強力に蹴り出す所作は、ベンテイガにとって12気筒や8気筒以上に“最適解”ではないかと思った。初代の日本上陸からもうすぐ6年だが、2代目になりパワートレインが変わってもいまだに衰えぬオーラには、クルマの素性の良さがうかがえる。


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