2022.05.29

CARS

江戸情緒と穴場の宿! マセラティ・ギブリ・ハイブリッドで行く、益子の民芸と栃木の蔵の町を巡る旅【前篇】

1955年に人間国宝に認定された陶芸家・濱田庄司の自邸と陶芸窯跡にある「濱田庄 司記念益子参考館」

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お供は豪華なGT

今回の特集のテーマのもうひとつは“グランド・ツアラー”で旅すること。二人が選んだのは、マセラティ史上初のハイブリッド車、ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ。往復300kmにも満たない旅のお供にするには申し訳ないほど、豪華なクルマを選んでしまったかもしれない。

予想どおり、試乗車は内外装ともにゴージャスそのものだった。エクステリアには“ハイブリッド”であることを示すエンブレムなどを、あからさまに取り付けていない。その代わり、Cピラーにある三本鉾のロゴ“サエッタ”、フロントフェンダーの3連エアベント、そしてブレーキ・キャリパーが“ギブリ・ハイブリッド”専用となるブルーにあしらわれている。いっぽうインテリアは、外装とは対照的に、レッド×ブラックの空間。試乗車のシートは“フルプレミアムレザー”と呼ばれるオプションで、ダッシュボードの上部や、ドアのアームレスト、ステッチなどもすべて赤で統一されている。決して派手な赤ではなく、しっとりと落ち着いた赤。大人の旅に相応しい落ち着いた空間になっている。この豪華なGTを駆って、益子へと出発した。

赤で統一された試乗車のシートは、フルプレミアムレザーというオプション。

都内から益子まで選んだのは、東北自動車道から北関東道の宇都宮方面へ進み、真岡ICから国道121号で益子方面へと向かうルートだ。いざ乗ってみると、ギブリ・ハイブリッドのサスペンションはまろやかで、街中でも足がしっとり動く。サイズを考えればハンドリングも身軽で、とにかくスタートやコーナーからの脱出加速がすごい。約2tの車体で、2リッターエンジンというスペックが信じられないほど身軽に加速していく。

パワートレインは2リッター直4ターボに48VのBSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)と8段ATを組み合わせたマイルド・ハイブリッドである。BSGで発電した電力もしくはバッテリーに一度蓄えた電力で、eブースターと呼ばれる電動コンプレッサーを駆動しながら、ターボと連動してシームレスに過給している。ターボラグを解消するだけでなく、低回転時のエンジン出力をも大幅にアップしており、その効きは予想以上。街中での運転でも発進がスムーズに感じたのはこのためだろう。佐野ICで一服はしたものの、ギブリ・ハイブリッドの終始安定した走りのおかげで、益子までの道のりはあっという間だった。

文=小林尚史(ENGINE編集部) 写真=岡村昌宏



■マセラティ・ギブリ・ハイブリッド・グランスポーツ
駆動方式 エンジン・フロント縦置き後輪駆動
全長×全幅×全高 4971×1945×1461mm
ホイールベース 2998mm
車両重量 2030kg
エンジン形式 水冷直列4気筒DOHCターボ+eブースター+BSG
排気量 1998cc
ボア×ストローク 84.0×90.0mm
最高出力 330ps/5750rpm
最大トルク 450Nm/4000rpm
トランスミッション 8段AT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル
ブレーキ(前後) 通気冷却式ディスク
タイヤ(前) 245/40R20、(後) 285/35R20
車両本体価格(税込み) 1021万円

取材協力=濱田庄司記念益子参考館、益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子、柏倉温泉 太子館

(ENGINE2022年5月号)

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