2022.09.16

CARS

ライバルはノート・オーラか!? 日産の小型SUV、キックスがマイナーチェンジ!

日産キックスに試乗!

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日産自慢のハイブリッド・システム、eパワーを搭載し、前後2モーターで4WD化して商品力をアップした小型SUV、キックスに試乗。モータージャーナリストの高平高輝がリポートする。

最新世代のeパワー・システムを搭載

最近の売れ行きはどうだったかな? と自販連のデータベースを見たが、目当てのキックスが見当たらない。ああそうだった、と思い出す。タイ生産のキックスは輸入車扱いだったのである。日産独自のハイブリッド・システム「eパワー」を搭載し、国内ではジュークに代わるコンパクトSUVとして登場したキックスだが、いまひとつ影が薄い印象だった。



おそらくはまったくのニューモデルではなかったこと(海外市場では2016年発売)、eパワー専用のFWDのみに限られたこと、したがってスタート価格がおよそ300万円とやや高めなこと、その割に内装などがややチープなことなどがその理由と思われる。

一時は月販5000台を記録したこともあったが、このところ2000台を割り込む月もあり、ヤリス・クロスやホンダ・ヴェゼルなどライバルひしめく中にあって、テコ入れが必要とされていたのである。マイナーチェンジを受けたキックスは、ノートおよびノート・オーラと同様に最新世代のeパワー・システムを搭載し、これまでにはなかった4WDモデルも追加された。



前後アクスルにそれぞれモーターを備える4WD仕様(プロトタイプ)は、例によって追浜にある日産のテストコースで短時間試乗した限りでは、当たり前だが明らかに力強く、いわゆるドライバビリティも洗練されている。

発電用のエンジンは従来通りの1.2リッター・ミラーサイクル3気筒(82ps/103Nm)だが、搭載されるフロント・モーターは136ps/280Nmに若干パワーアップ(従来型は129ps/260Nm)、さらに68psと100Nmを生み出すリア・モーターも加わった4WD仕様(ノート・オーラ4WDと事実上同じ構成)は、出足から十分以上にパワフルな上に微速でも滑らかで以前より扱いやすい。

センターコンソールまわりもモダンに仕立て直されているが、インストルメントパネルはより新しいノート・オーラなどに比べるとちょっと古臭く見えるのは仕方のないところ。キックスのライバルは身内にあり、なのである。

文=高平高輝



(ENGINE2022年9・10月号)

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