2022.11.05

CARS

男ごころをくすぐる現代の羊の皮を被った狼、レクサスIS500Fスポーツ・パフォーマンス! 5リッターV8の咆哮とFRのアナログな乗り味は最高!!

レクサスIS 500Fスポーツ・パフォーマンス

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一昨年に登場した現行ISに、新たにIS500Fパフォーマンスが加わった。ひと昔風に言えば“羊の皮を被った狼”となるこの新型の走りはどうか。アメリカのサンタバーバラで開かれた国際試乗会に参加したモータージャーナリストの島下泰久がリポートする。

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羊の皮を被った狼


8月に日本導入が発表されたレクサスIS500Fスポーツ・パフォーマンスは、何とこのご時世にV型8気筒5.0リッター自然吸気エンジンを搭載して登場したISである。元々は北米市場からの強い要望で開発に着手したが、日本のファンからも発売を望む声は多く、遅ればせながらラインナップに加わることとなったのだ。



実はその最初の500台となる特別仕様車、ファースト・エディションの抽選申込みは、すでに終了している。やはりと言おうか、申込みはその数倍に達したという。一昨年に登場した現行ISは、昨年には国内で1万台以上を販売したというから、日本ではこうしたコンパクト・スポーツセダンに一定の需要があるのは間違いない。「速いハコ」、「羊の皮を被った狼」に惹かれる国民性なのである。

もっとも、初代ISの時代に設定されていたIS Fが高い人気を誇った事実を鑑みるならば、それはある程度、予想できたと言っていい。それにしても同じISに、同じV型8気筒5.0リッター自然吸気エンジンを積むにもかかわらず、なぜ今回はIS FではなくIS500、それもFスポーツ・パフォーマンスなのか。

ひとつには“F”を名乗るとクルマは必然的にサーキット志向の仕立てとなるが、そうではなくあくまでISシリーズの上級版として、ゆとりを持って走れて、濃密な歓びが得られるクルマにしたいと考えられたのだという。そうなればユーザーの間口は広がるし、価格も抑えられる。実際、発表された通常モデルの850万円という価格は、同じエンジンを積むRC Fのベース車より200万円以上も安い。

更に、もしIS Fとして出たならライバル視されたであろうメルセデスAMG C634マティックやBMW M3は、今や過給エンジンによってオーバー500psの領域に入っており、純粋な速さではおそらく敵わないという現実も鑑みられたはずだ。ブランド・バリューを傷つけないため、ここで安易に“F”の名は使わず、いつか来る日のために温存しておく。意図したのは、そんな辺りに違いない。



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