2022.10.20

CARS

エンジンが爽快! ガソリン・モデルに続き、シビックにハイブリッドが登場!!

ホンダ・シビック e:HEV

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VTECのような快音

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ホンダのe:HEVはエンジンで発電してモーターで走行するシリーズ・ハイブリッドが基本(高速巡航域ではエンジン直結モードもあり)のはずだが、シビックe:HEVのエンジンはフル加速するとまるでDCTを積んだエンジン車のように痛快に回転が上がり、そこで変速したように一旦下がってまた上昇、といった上下動を繰り返すように制御されている。加えてデジタルメーター左側のパワーメーターもタコメーターのように動く。さらに「スポーツ」モードにするとASC(アクティブ・サウンド・コントロール)が作動し、懐かしのVTECエンジンのような快音さえ聞こえるのである(ASCがなくても十分に健康的で自然な音質だ)。



実はシビックe:HEV用のエンジンは直噴システムとアトキンソン・サイクルを採用して高圧縮比化、それに合わせてブロックや高剛性クランクシャフトも新しくなっている。最大熱効率は世界トップレベルの41%を達成したという(WLTCモード燃費は24.2km /リッター)。しかもシビックのなかでこれのみレギュラー・ガソリン仕様である。最近ではすっかり耳にしなくなったが、これぞ「エンジンのホンダ」の面目躍如ではないか。

ガソリン・ターボ仕様とこのハイブリッドの車重の差は100kg近くあるが、乗り心地はむしろハイブリッドのほうがしなやかで落ち着いた感じ、またハンドリングも十分に軽快だ。エンジン&モーターのレスポンスが小気味よくリニアなおかげで山道ではなおさらその印象が強い。電動化戦略を推進するホンダ(2040年までに全車EV/FCVにすると表明している)にとっては皮肉にきこえるかもしれないが、これまた純エンジンで、できればMTで乗ってみたい新型車だった。



ご存知のように今年はシビック誕生50年の節目の年である。シビックとともに人生を過ごして来たオジサン世代からすると、ベーシックだがスポーティなコンパクト・ハッチバックだったシビックはもうずいぶん昔の話で、最近はややもすると、まだ日本でも売ってたんだっけ? となるぐらい影が薄かった。主戦場である北米市場を優先させないわけにはいかないだろうが、もう一度国内で押し出すにしても、今やほぼ400万円のこのシビックをとりわけ日本でどう位置付けるかについて熟慮する必要があるのではなかろうか。

文=高平高輝 写真=望月浩彦



(ENGINE 2022年11月号)

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