2022.11.22

CARS

世界が注目! 宇宙服を着ない有人与圧「月面探査車」開発に協力する、ホンダの驚きの技術力とは

トヨタがJAXAと共同開発を進める月面探査車、愛称「ルナクルーザー」。

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トヨタに続きホンダが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の手掛ける月面探査車、有人与圧ローバーの開発に協力するという。ホンダのどんな技術が頼りにされているのか?

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マイナス210度の極低温にも

2020年代から始まる月・火星の国際有人探査に向けて、JAXAは天体の表面を探査する「有人与圧ローバー」の開発を進めている。検討中の案によれば、ローバーには2名の宇宙飛行士が搭乗し、2029年以降に月の南極域で水を探すなどの探査を行う。ローバーは有人と無人の状態で合計1100kmの走行を目指す。

米国の「アルテミス計画」では月面ローバーを先行して月に送り込む計画があるが、それは船外活動服を着て搭乗するもの。1000km以上を走行し、キャビンで宇宙服を着用せずに人が活動できる有人与圧ローバーは世界の宇宙開発にとってもチャレンジだ。

2019年、トヨタ自動車はこの有人与圧ローバー開発への参入を表明した。現在の案では有人与圧ローバーのミッションを段階的に拡大する方向で、2029年以降の「フェーズ1」では30日間、水が存在するとされる南極域を探査する。2032年以降の「フェーズ2」ではミッション期間を42日に延長してさらなる探査を目指す。緯度の高い南極域は太陽の位置が低く、日光が遮られる時間が長い。目標とする走行距離と、探査地点の条件、そして月面では2週間近く夜が続くことから、ローバーには水素燃料電池をエネルギー源とする電源システムが必須となる。特に「越夜」といわれる月の長い夜を過ごす際には、ローバーはマイナス210度の極低温に耐えなくてはならない。多くのエネルギーを供給するため、ローバーは宇宙飛行士が搭乗するキャビンを持つ「与圧モジュール」のほかに、電源専用のトレーラーを必要とする。



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