2022.11.27

CARS

期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールSUV、ヤリスクロスのGRスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

トヨタ・ヤリスクロスGRスポーツ(ハイブリッド)

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思わず目を見開く

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これだけ手が加えてあれば効果は明らか。ステアリング・フィールはしっかりしていて頼もしく、右足をアクセルペダルに乗せただけでスッとクルマが前に出る。走り出してすぐに、思わず目を見開いてしまった。

実際、高速道路に入ってもアクセルのツキが良いため速度調整が容易で、小気味良いだけでなく疲れが少なく感じられる。そして何よりリアがどっしりとした高いスタビリティに、安心してペースを上げられるのだ。この高速性能は、お世辞抜きにコンパクトSUVであることを忘れるほどと言ってもいい。

肝心のワインディング・ロードでの走りも絶品で、サスペンションはしなやかなストロークで路面を捉え、狙ったラインにたやすく乗せていける。姿勢変化は完全に抑え込まれてはいないが、動きは漸進的だし何より操舵感豊かでリア・タイヤの位置決めもピシッと行われているおかげで、却ってクルマの挙動を分かりやすく伝えてくれるという具合である。



アクセル操作に対してすぐに加速Gが立ち上がるだけでなく、離した時にも素早く減速感が得られるキレの良さが加わったパワートレインのレスポンスも、これまでのトヨタ・ハイブリッドには望めなかったもの。おかげでDレンジのままで何の不満も無く楽しめた。

正直、この仕上がりは期待を大幅に上回るものだった。いや、GRヤリスの実力を考えれば、このぐらいは当然と言うべきだろうか。ともあれGRスポーツという存在を大いに見直したことは間違いない。

むしろ、この走りに対して外観が控えめに思えてしまったほどだが、ヤリスクロスの最上級であるZの約15万円高に抑えられた価格を考えれば、それを言うのは贅沢だろう。ワインディング・ロードで背後から、軽やかなロールを伴いながらちょっと車高の下がったヤリスクロスがグングン迫ってきたら、おそらくそれはこのGRスポーツに違いない。

文=島下泰久 写真=難波賢二



■トヨタ・ヤリスクロスGRスポーツ(ハイブリッド)
駆動方式 フロント横置きエンジン前輪駆動
全長×全幅×全高 4185×1765×1580mm
ホイールベース 2560mm
車両重量 1180kg(ハイブリッド)
エンジン 直列3気筒DOHC+モーター
排気量 1490cc
最高出力 91ps/5500rpm+80ps
最大トルク 120Nm/3800~4800rpm+141Nm
変速機 CVT
サスペンション 前 マクファーソンストラット/コイル
サスペンション 後 トーションビーム/コイル
ブレーキ 前)通気冷却式ディスク 後)ディスク
タイヤ 215/50R18
車両本体価格 275万円(ハイブリッド)

(ENGINE2022年12月号)

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