2022.11.26

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「パテック フィリップ」伝説のヴィンテージにラグジュアリースポーツウォッチ新作3本が登場!【時計選びの新基準:自分だけのマスターピースを探せ!】

時計選びの基準が新たな局面に入ってきた。

これまでは使用するシーンを意識したルール的なものが存在したが、今は自身の”個性”や時計の持つ”物語”をより重視するように。性別やスタイルを超えたデザインやサイズ、また、環境に配慮した素材や従来の常識を覆す性能、異ジャンルとのコラボレーションなど、新たな取り組みが増えてきている。

そんな”これから”の時計選びの楽しみ方を「ネオ・ヴィンテージ」「ハイパースペック」という要素に注目し、「パテック フィリップ」渾身のモデルの魅力を通して紹介する。

スポーティかつドレッシーなアイコンの絶妙な進化

スポーティなデザインにエレガントな味わいと特別な高級感が漂うラグジュアリースポーツウォッチと呼ばれる時計がいま羨望の的になっている。歴史を振り返れば、そもそもラグジュアリースポーツウォッチの原点は1970年代にあり、この「ノーチラス」が誕生したのも1976年だ。当時の広告がこの時計の個性を的確に表現していて興味深い。すなわち「世界で最も高価なタイムピースのひとつは、スティールウォッチである」、そして「ウェットスーツにもタキシードにも完璧にマッチするタイムピース」というもの。真髄はスポーティ、ドレッシー、そしてラグジュアリーなのだ。

30周年を迎えた2006年にコレクションを現代的にアップデートした「ノーチラス」。そこから現在に至る新世代の系譜が形作られたが、舷窓から考案されたデザイン、薄型のケース、曲線によって巧妙に8角形を描き出した独特のベゼル、水平エンボス模様とともに夜光のバトン型針とバーインデックスを配したダイアル、ケース一体型の力強いブレスレットといった1976年以来のアイコニックなデザインはあらゆるモデルで守り続けられてきた。半世紀近く続いてきた伝説のスタイルはヴィンテージに他ならないが、つい最近誕生したコンテンポラリーな時計のように思え、格別な魅力を放つところが、まさにネオ・ヴィンテージたるゆえんだ。

パテック フィリップは、2022年秋に3本の新しいメンズの「ノーチラス」を発表した。

まず、ベーシックな3針の「5811/1」は、2006年から2021年まで継続したステンレススティール製モデル「5711/1」をホワイトゴールドで受け継ぐ形で登場。ケースの直径が40mmから41mmへと大きくなり、ホワイトゴールドに映えるブラック・グラデーションのブルー・ソレイユ・ダイアルが実にエレガントだ。搭載するムーブメントもリュウズの改良やストップセコンド機能の追加などが特徴的な進化バージョンである。

ノーチラス 5811/1
1976年に誕生した「ノーチラス」30周年の2006年から2021年までステンレススティールで続いた「5711/1」を受け継ぐ新たな進化モデル。ケースとブレスレットにホワイトゴールドが用いられ、ケース直径も40mmから41mmへとアップ。ヴィンテージを再解釈したアイコニックなデザインを美しいブラック・グラデーションのブルー・ソレイユが引き立てる。自動巻き。12気圧防水。938万3000円。


自動巻きムーブメント、キャリバー26-330 S Cは秒単位で時刻合わせが可能なストップセコンド機能が備わり、リュウズの巻真にも改良が加えられた。

◆パテック フィリップの詳しい商品情報についてはコチラ!

問い合わせ=パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109

また「ノーチラス」には、複雑機能を搭載するモデルも少なくない。新作の2つ目は、2本の時針でローカルタイムとホームタイムを表示するトラベルタイムと1回のボタン操作で計測のリセットと再スタートが可能なフライバック・クロノグラフとを組み合わせたコンプリケーション・モデル「5990/1」だ。2014年から続くこのモデルの最新作は、もはや希少な存在となったステンレススティールの外装に新たにブラック・グラデーションのブルー・ソレイユのダイアルを組み合わせ、一段と洗練された表情を演出する。



ノーチラス・トラベルタイム・クロノグラフ 5990/1A
2本の針でデュアルタイム表示が可能な特許のトラベルタイム機能とフライバック・クロノグラフ機能を併せ持つ「5990/1」は、2014年の登場から人気を博す実用複雑時計。新バージョンは、ステンレススティールに、ブラック・グラデーションのブルー・ソレイユ・ダイアルを組み合わせ、魅力的な美観を生む。自動巻き。ケース直径40.5mm(10時-4時位置)、12気圧防水。921万8000円。


ケースバックから見える自動巻きムーブメント、キャリバーCH 28-520 C FUS。複雑機構を複数搭載しながらコンパクトなサイズなのも優れた高度な技術の賜物。

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問い合わせ=パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109

3つ目は、これも「5711」と同じ2006年にデビューを飾り、スモールセコンド、日付とムーンフェイズ、パワーリザーブのユニークな配置が注目を浴びた複雑モデル「5712」の新バージョンだ。今回はローズゴールドの外装に、ブラック・グラデーションのブラウン・ソレイユ・ダイアルを組み合わせ、温かみあふれる印象的な美観を作り出している。

どれも絶妙なバリエーションながら、プレミア感で群を抜くのがまさに「ノーチラス」であることを見事に証明する逸品に仕上がっている。



ノーチラス・ムーンフェイズ 5712/1
2006年に加わったフラッグシップ・モデルの新バージョン。ローズゴールドのケースとブレスレットに、ブラック・グラデーションのブラウン・ソレイユ・ダイアルをセット。10時~11時位置にパワーリザーブ表示、7時位置にムーンフェイズとその外周に指針式日付表示、4時位置にスモールセコンドを配置。自動巻き。ケース直径40mm(10時-4時位置)、6気圧防水。1113万2000円。


自動巻きムーブメントは22Kゴールドのマイクロローターを用いる薄型で、複雑モデルにも多用される基幹キャリバー240をベースにした240PS IRM C LU。

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文=菅原茂 写真=近藤正一

(ENGINE 2023年1月号)

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