2022.12.09

CARS

新型日産セレナは主力であるe-POWERの排気量を拡大し、走りの性能をアップ

6代目へと進化を遂げた新型日産セレナ。パワートレインは先代から採用されたシリーズ・ハイブリッドの排気量を拡大するなど、さらなる磨きを掛けてきた。今回は新型セレナのパワートレインについて深掘りする。

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e-POWERと2リッター・ガソリンの2本立て

新型セレナに採用されるパワートレインのラインナップは従来通り、シリーズ・ハイブリッドのe-POWER(パワー)と2.0リッター・ガソリン+CVTの2タイプ。販売の主力になるであろうe-パワーはノートで導入された第2世代となっている。



1.2リッターから1.4リッターへ

e-パワーは発電用エンジンをこれまでの1.2リッター直3から新開発のHR14DDe型と呼ばれる1.4リッター3気筒に変更。今のところ新型セレナにのみ搭載されるユニットだ。排気量のアップのほか、本体やクランクシャフトの剛性を向上させるとともにバランサー・シャフトやフレキシブル・フライホイールを採用するなどにより、最高出力は先代比で16%、最大トルクは19%アップとなる98ps/123Nmへと向上させつつ、エンジン音を低減した。さらに、車両状態や走行環境、ナビルートの情報から充放電を先読みして制御することで回転数や作動頻度を抑えつつ、静粛性を高めている。

駆動用モーターは163ps/315Nmを発生。先代の136ps/320Nmに対して出力を20%増強した。駆動力は最大8%高まり、なめらかでレスポンスのいい加速を実現する。また、アクセル・ペダルを戻した際の減速をスムーズにし、さらに減速Gを0.15Gから0.2Gへ強化。ペダル操作にリニアな速度調整がより幅広い状況で行えるようになった。



ガソリン車は使い勝手を向上

ガソリン車のエンジンはMR20DD型を従来モデルからキャリーオーバー。ただし、新型からはマイルド・ハイブリッド仕様は用意されず、ガソリン・エンジンのみとなった。出力は150ps/200Nm。スペックに変化はないが制御ロジックを改善するとともに、ブレーキと合わせてペダル操作に対する反応のリニアさを高めた。また、ベルト式のCVTはシフト・バイ・ワイヤと新型コントロール・バルブを導入。パドル・シフトも追加し、ドライバーの意図をより反映しやすく、走りがギクシャクしにくいトランスミッションに仕立てられている。

走行モードはガソリン車が「スタンダード」と「エコ」。e-パワー車はそれに加えて「スポーツ」モードと充電重視の「チャージ」モード、エンジン作動を極力抑える「マナー」モードが設定されている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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