2023.03.21

CARS

ペトロールズの長岡亮介さんがシトロエン・アミ6を愛する理由に思わずほっこり! 長岡流の楽しいクルマ選びとは?

ミュージシャの長岡亮介さんと、愛車のシトロエン・アミ6。

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ディテールに凝っている?

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愛嬌や楽しい感じはどこから来るのだろうか? 長岡さんとディテールをチェックしていく。

「ホイールベースがすごく長いのがいいですね。後輪をここまでギリギリ後端に持ってきているのは、ほかの軽バンにはないんじゃないかな?それが後ろ姿を可愛くしていると思います。後輪の上にはスライド・ドアの黒いレールがあるんですけど、それがそのままリア・バンパーになっている。そこもいいと思います。ホイール・キャップのデザインが円基調になっているのも素晴らしい。タイヤやホイールの円、スライド・レールやボディ・サイドに入った水平ライン、そしてリア・ゲートやテール・ランプなどの垂直ライン。そういうシンプルなラインの調和がこのクルマの魅力だと思うんです」

ボディ・サイドには水平方向に3本のプレス・ラインが入っていて、垂直に立ったリア・ゲートや小さなタイヤやホイール・キャップの円との組み合わせが絶妙だと長岡さんは言う。

長岡さんはホンダN-VANを見て、デザインし過ぎていないところが好きだと言ったけれど、こうしてディテールを見ていくと、デザイナーは相当頑張ったのかもしれない。

「そうですね。でも、全体の印象は極めてシンプルじゃないですか。デザインしたぞ! どうだ! という感じがまったくしない。そこが凄い」

長岡さんのギター演奏はどうだ! リード・ギターです! というものではなくて、必要なところにギターで音を置いていくというスタイルだ。デザインの好みと通じるところがあると思った。いまはごちゃごちゃしたデザインのクルマが多すぎると言う長岡さん。

「路上にあふれている国産ミニバンなんて、どれもドヤ顔でげんなりします。だからこそ、こういうシンプルなものがいい。レス・イズ・モアですよ」

大学で建築を勉強した長岡さんは、モダニズム建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエの「レス・イズ・モア」(少ないほうが豊かである)という言葉で取材を締めくくった。

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文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

リア・ウィンドウが逆傾斜しているクリフ・カット・デザインが特徴である。
Citroen Ami 6 (1963)
シトロエン2CVの上級モデルとして1961年にデビューした。当時のチーフ・デザイナー、フラミニオ・ベルトーニはクリフ・カット・デザインのキャビンや特徴的なボディ・サイドのプレス・ラインなどにより、非常にインパクトのある外観を与えた。機構的には2CVと同じだが、空冷水平対向2気筒エンジンは602ccまで拡大され、2CVより大きくなったボディに対応している。


Honda N-VAN +Style Fun Turbo (2022)
ホンダNシリーズの第5段として2018年7月に発売された。商用軽バンとして機能性を追求したN-VANと内外装の質感を高めたレジャー用のN-VAN+STYLEの2つのラインナップとなる。2019年次RJCカー・オブ・ザ・イヤー特別賞受賞。全長×全幅×全高=3395×1475×1945mm(ハイルーフFFモデル)。ホイールベース=2520mm。658cc直3ターボ(64ps、104Nm)+CVT。173万9100円(FFモデル)。

(ENGINE2023年1月号)

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