2022.12.24

CARS

排気量が違うのにどちらも300ps超を引き出すGRカローラとシビック・タイプRのエンジンを比較する

ルノー・メガーヌR.S.やフォルクスワーゲン・ゴルフGTIなど、欧州車にしか強力なライバルが存在しなかったホンダ・シビック・タイプRに、久々の和製ライバル「GRカローラ」が登場した。駆動方式をはじめ、異なる点はあるものの、同じCセグメントのホットハッチとして火花を散らすことになる。

どちらも購入希望者が殺到

実際に市場での人気は抜群で、抽選販売となったGRカローラには多数の購入希望者が応募し、通常販売されているシビック・タイプRには1年以上の長い納車待ちの列ができている。もちろん注目しているのは購入者だけでなく、日本だけでなく世界中のクルマ好きたちがこの2台に熱い視線を送っている。



同じ300psクラスなのに……

ここではそんな注目の2台を比較しながら深掘り解説。果たしてどこが一緒でどこがどう違うのか。第2弾の今回はエンジンを中心にパワートレインについて見ていきたいと思う。

エンジンはどちらも300ps超を発生するターボ過給器付きのガソリン・ユニットだが、GRカローラは1.6リッター直3、タイプRは2.0リッター直4といったように、排気量と気筒数が異なる。



WRCなどラリーの規定に準拠

GRカローラのG16E-GTS型は元々GRヤリスのために開発されたユニットで、排気量はWRCのトップカテゴリーで用いられているWRカーやその下位カテゴリーとなる「WRC2」用の車両「ラリー2」の規定で定めれた排気量の上限が1.6リッターであることから選ばれたものだ。ちなみに、若干1.6リッターより若干大きい1618ccなのは排気量上限が1620ccというラリー2に合わせた結果だと思われる。

シビック・タイプRの2.0リッターは旧世代のシビック・タイプRがレース・シーンに用いられるようになった当時の主流が2.0リッターだったことが影響しているのは想像に難くない。新型のエンジンはそのコンセプトを継承しつつ改良、進化させてきたユニットなのだ。また、2.0リッターを使い続けてきたのは日本の自動車税との親和性が高いことも影響しているかもしれない。



304ps vs 330ps

両車の出力を比較すると、GRカローラの標準モデルは、最高出力が304ps/6500rpm、最大トルクが370Nm/3000-5500rpm、70台限定のモリゾウエディションは最高出力に変更はないものの、最大トルクのみ400Nm/3250-4600rpmへと30Nmの向上が図られている。シビック・タイプRのK20C型1995cc直4ターボは、最高出力が330ps/6500rpm、最大トルクが420Nm/2600-4000rpm。

絶対値も大きく、また発生回転も低い最大トルクにシビック・タイプRの400ccの余裕が表れている。とはいうものの、ターボ過給付きエンジンは出力の自由度が高いが、400ccの差を感じさせないGRカローラの高い出力は注目に値するだろう。ちなみに、WLTCモード燃費はGRカローラが12.4km/リッター、シビックRが12.5km/リッターと拮抗している。



MTファンの強い味方

トランスミッションはGRカローラ、シビック・タイプRともに6段MTを採用。スポーツ・モデルでもデュアルクラッチ式自動MTなどを用いて2ペダルが主流になりつつあるが、両モデルともに3ペダルのみという清い設定となる。MTのラインナップが減り続けているなか、MT好きにとってはまさにこの2台は救世主だ。

ただし、操作性の向上を図るため、どちらのMTもブリッピング機構、いわゆる変速時にエンジンと変速機の回転を合わせる機能を備える。もちろん、トランスミッション本体は高出力、高トルク化に対応すべく、容量の拡大や強度のアップなど高性能化に相応しい仕様にアップデートされている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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