2024.01.24

CARS

ワンコとパンダ、時々アルファ! 気難しいフィアット・パンダ・セレクタ(1998年型)を見事に乗りこなす女性オーナーの「愛車と愛犬の素敵な生活」

フィアット・パンダ・セレクタとアルファロメオ159スポーツワゴンとオーナーの岩本さん、と愛犬たち。

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『エンジン』の大人気企画、「2台持つとクルマはもっと楽しい」。コンパクト・カーが好きで選んだパンダと犬たちのために選択したアルファ159。岩本美香さんはこの2台のイタリア車で、犬たちとお出かけを楽しみつつ、クラシックカー・ラリーのチーフ・ディレクターとして日本中を駆け巡る。


ラリーのチーフ・ディレクター

「ちょっと前までフィアット・パンダ・セレクタだけだったのですが、夏の暑さがどんどん厳しくなってきたので、エアコンがより効くクルマを探すことにしたんです」

和犬3頭(いずれも保護犬)と一緒にロケ場所まで来てくれた岩本さんが、柴犬と秋田犬の身体を交互に撫でながらそう切り出した。



かつてはベスパPX200、ホンダTLR200、FTR223、カワサキ・エストレヤといったオートバイをはじめ、左ハンドルでMT仕様のプジョー205GTI、左ハンドルでAT仕様のルノー・シュペール5バカラなどを愛用していたことがあるという岩本さんは、クラシック・ジャパン・ラリーのチーフ・ディレクターを務めるほどの2輪と4輪好きである。

しかも、自身がディレクションしているイベントだけでなく、その他のクラシックカー・ラリーも複数手伝っていることもあり、クルマの知識は戦前車の領域まで明るいという才色兼備な女性なのだ。


末長く乗りたい

実用車としては、メルセデス・ベンツのC200やフォルクスワーゲンのゴルフとルポに乗っていたことがあるという。

「そもそもハッチバックのコンパクト・カーが好きなんですね。以前から趣味車と実用車の2台持ちが理想だと思っていましたが、通勤にクルマを使うことはなく、またデイリーに使用しているわけでもないので、趣味と実用のちょうどいいバランスの落としどころとしてパンダ・セレクタを選びました」



マニュアル・トランスミッション車も難なく運転できるのに、なんでまたオートマチックのパンダ・セレクタを? と思ったので、撮影の合い間にそのあたりのことについて尋ねてみた。すると、いかにも女性らしい回答が返ってきた。

「もちろんMT車でもよかったのですが、それだとハイヒールで運転することができないため、靴を履き替えなくても済むCVT仕様のパンダセレクタを選びました。セレクタは故障しがちというイメージがありますが、いま現在は調子がいいです」

クラシック・ジャパン・ラリーの現場で快調に走っている岩本さんのパンダ・セレクタを目撃したことがあるので、やっぱり状態がいいんだなと、激走するシーンを思い浮かべていたら、愛犬たちをナデナデしながら岩本さんが話を続けた。



「いまは調子がいいのですが、納車された直後に変速機のセレクターはドライブに入っているのに、アクセルを踏んでも前に進まなくなるという現象が発生しました。修理後、クルマを取りに行った帰りの首都高でまた同じ症状が出て、危うく後続のトラックに追突されそうになったんです。これはCVTのトラブルかと思っていたら電気系統の不具合だったみたいで、なかなか原因を特定できず、しばらくの間ドック入りを余儀なくされました」

やはりパンダ・セレクタの維持管理は難しく、岩本さんもそれなりに苦労してきたのだ。

2016年2月に納車されたという1998年型のパンダ・セレクタは現在、走行距離が約13万kmまで伸びているが、エンジンが快調なのでトランスミッションがダメになったことで乗れなくなるのはもったいないと思っており、セレクタをMTにコンバートすることも視野に入れながら末長く乗りたいそうだ。



イタリアを代表するプロダクトデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロが「素朴なコンテナの提案だった初代パンダの設計は最も成功したプロジェクトのひとつ」と述べているが、パンダは趣味性、実用性、汎用性が高い乗り物だ。岩本さんのように愛犬たちを乗せることもできるので、その使い勝手のよさは特筆ものだといっていい。

これからも全国各地で開催されるクラシックカー・ラリーの現場だけでなく、ドッグランやワンコを同伴できるカフェなどの近くを快走する、岩本さんのパンダを見かけることができるだろう。


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