2023.02.08

CARS

実現すれば初代フェアレディ以来のオープン専用モデルとなる「マックスアウト」を公開

日産が2021年11月に電動化を主軸とした長期ビジョンの「日産アンビション2030」を発表した際にCG(コンピューター・グラフィック)で披露した次世代の電気(EV)のコンセプトカー、「マックスアウト」の実車版が公開された。

デザインはほぼCGのまま

オープン2シーター・スタイルを採るエクステリアはレーシングカーのようにボディ前面のフロント・グリルにあたる部分から取り入れた空気をほぼシームレスにつながるフロント・ウインドウへ走行風を流す構造や、フラットなアンダー・ボディなど以前に公開されたCGのイラストで見られた意匠を再現。フロント及びリアまわりのほかホイール・カバーにもイルミネーションが備わるのが大きな特徴となっている。



シートはフロアと一体

インテリアもCG通りの可変式シートを装備。座面はフロア一体型で、背面をキャビン後端まで後退させることができる。より広い室内空間を確保できると説明されているが、これは停車時の快適性向上のみならず、自動運転での移動も想定した機構だと推測できる。また、停車時にはヘッドレストを下げて背もたれの上部に座ることができる。インパネは横長のディスプレイを採用。ステアリングは半透明で、イルミネーション機能を備える。

このオープンカーは薄型の全固体電池を敷き詰めたフロアの前後にモーターを配置したスケートボードのようなシャシーを使用。その構造ゆえの低重心・軽量・最適な重量配分といった特徴を走りの面で活用するという。



アリアと同じe-4ORCEを採用

重量物を低く、しかもバランスよく配置したメカニズムは旋回時のロールを低減。また、日産の最新EV「アリア」にも採用されている電気式4WDシステムの「e-4ORCE」と相まって四肢変化の少ない走りを実現するという。

はたして将来の日産がマックスアウトのようなスポーツEVの販売を本気で検討しているのか、それがフェアレディZなど既存車種の未来形なのか、現時点では全く不明だが、電動化時代のスポーツカー像を模索しているという事実はクルマ好きの関心を引くに十分だろう。

なお、このマックスアウトは「Nissan・FUTURES」(日産フューチャーズ)と銘打ったイベントの一環として、3月1日まで神奈川県横浜市の日産グローバル本社ギャラリーで展示される。併せて、電動化や知能化の技術、エネルギー関連技術などに関する展示やディスカッションなども行われる。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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