2023.04.16

CARS

「やっと時代がC5Xに追いついてきた!」 これが今デザインで最先端を行く「シトロエンC5Xプラグイン・ハイブリッド」に試乗した自動車評論家の生の声だ!

シトロエンC5Xプラグイン・ハイブリッド

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! ファンの期待に応えた宇宙船のような独特なデザインが特徴。現行シトロエンのフラッグシップ・モデル、CX5のプラグイン・ハイブリッドに乗った小川フミオさん、九島辰也さんの2人は、思わず叫んだ!

乗り心地を語れるクルマ

クルマとしてバランスよく出来ている。操縦性もパッケージングも、それに快適性も、うまく整合性がとれている。突出しているのは、ソフトな乗り心地。多くのひとが評価しているポイントだ。乗り心地って、自動車評論であまりお目にかからない評価軸。あえて、それでクルマを語らせるところに、C5Xの独自性があると私は思う。まあ、ちょっとゴムっぽい、ダイレクト感がやや薄いかんじ、あるけど。独特のデザインのフロントマスクは、クラウン・クロスオーバーも同種の顔つきになったので、もはや個性的とはいえなくなってきた。ようは、時代が追いついてきたってこと? C5Xの中身は、じつはオーソドクスなセダン。それに少々奇矯なスキンをかぶせている。シトロエン独自のやりかただ。機能は、いまの水準にきっちりキャッチアップ。インテリアは、シート表皮など、デザインも素材もおもしろい。ダッシュボードまわりは、しかし、異素材を使いすぎ。こうして重箱の隅をつつきたくなるけれど、そこは、マニアうけするシトロエンの逃れられない宿命かなー。(小川フミオ)

試乗車は1.6リッター4気筒(180ps/6000rpm、250Nm/1750rpm)に電動モーター(110ps、320Nm)を加えたプラグイン・ハイブリッド。

雲の絨毯に近い!

シトロエンといえば乗り心地に触れないわけにはいかない。オイルと窒素ガスを巧みに使ったハイドロニューマチックが象徴的だ。90年代、自動車雑誌の編集部員だった頃たくさん取材した。今日そんなモデルは無くなったが乗り心地が注目点なのは変わらない。昨年試乗会の時にそのイメージでC5Xを走らせたら拍子抜けした。確かにフラットライドでキャビンは安定してはいるが、このレベルかと気落ちした。その背景には「どうせ機械式だろ」的なネガティブ気分が働いたのかもしれない。ところが今回走り出すと、「こんなに気持ちのいい乗り心地だっけ」と印象がガラリ変わった。かつて“雲の絨毯”の異名を取ったあの感覚に近いものを感じたのだ。段差のタイヤへの入力は柔らかく処理され、下からの突き上げのような振動はほぼ皆無。タイヤの空気圧を目一杯上げて1mくらいのストロークを持った油圧ダンパーを装備したような感触を得た。思うに先の試乗会ではまだ当たりがついていなかったのかもしれない。ある程度走り込んでからの方が機能を発揮するものである。(九島辰也)

写真=郡大二郎/神村聖/茂呂幸正/小林俊樹

◆続々公開中! エンジン大試乗会に集まった2023年の注目の輸入車38台! 参加したジャーナリスト40人のインプレッションはコチラ

(ENGINE2023年4月号)

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