2023.05.24

CARS

若いファミリー向けの前輪駆動BMWが第2世代に BMW2シリーズ・アクティブツアラーに試乗 驚くべき進化だ!

BMW2シリーズ・アクティブツアラー

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横置き前輪駆動BMWの先駆者として登場した2シリーズ・アクティブツアラー。新型も若いファミリー層に駆けぬける歓びを提供できるだろうか。モータージャーナリストの森口将之がリポートする。

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第2世代に進化

BMWとしては初となる横置きパワートレイン前輪駆動を採用したことで話題になった2シリーズ・アクティブツアラー。デビュー当時は賛否両論が出ていたが、その後1シリーズやX1が同様のメカニズムを採用したこともあって、第2世代となる新型は多くの人が違和感を抱かず受け入れるのではないだろうか。



ラインナップは1.5リッター直列3気筒ガソリン・ターボの218iと、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボの218dがあり、どちらもデュアルクラッチ式7段自動MTのトランスミッションを介して前輪を駆動する。グレードは双方に「エクスクルーシブ」と「Mスポーツ」を用意。試乗車は218iアクティブツアラーのMスポーツだった。

外観は最近のBMWではおなじみのキドニー・グリルの大型化が目立つ。ドア・ハンドルがグリップ・タイプからフラップ・タイプになったことも特徴だが、昔のBMWはこのタイプだったので先祖返りとも言える。ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4385×1825×1565mmで、2670mmのホイールベースはそのままに3方向とも拡大された。





内装は一気に電子化が進んだ。メーターは最近のBMWでおなじみの、センターディスプレイと一体化した横長の曲面パネルで、センターコンソールはセレクター・レバーを電気式としたことで、横置きエンジンのメリットを活かした2段式になった。それでいてシートやルーフの高さは身長170cmの僕にとってちょうど良く、リア・シートは足が組めるなどパッケージングも好感が持てる。

先代の走りはプラットフォームやパワートレインを共有する「ミニ」っぽさを残していたが、新型はBMWらしいクルマになった。加速に不満はないばかりか、3気筒であることを意識することもない。ステアリングを切ったときの反応は落ち着きがあり、乗り心地もしっとりして重厚になった。先代のアクティブツアラーを知る人ほど、新型の進化に驚くのではないだろうか。

3列シートのグランツアラーが消滅したが、若いファミリーに向いたBMWとしての存在価値はより高まった。新型は斬新な内装や上質な走りによって、ターゲット・ユーザーの満足感をさらに高めてくれそうな気がした。

文=森口将之 写真=茂呂幸正



(ENGINE2023年6月号)

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