911誕生60周年を記念して『エンジン』の過去のアーカイブから"蔵出し"記事を厳選してお送りするシリーズ。5回目の今回は、2016年、カレラにダウンサイジング・ターボを積み、GT3を2ペダル化したポルシェがその流れに逆らうかのような、自然吸気+MTの硬派モデルとして世に送り出した911Rを取り上げる。その後、ポルシェは911Rのようなニッチなスペシャルモデルを次々に登場させている。現在のスーパースポーツ界に一石を投じることになった911Rとはどんなモデルだったのか? リポートを担当したのは、当時ドイツ在住のジャーナリストとして活躍していた木村好宏氏だ。
僕らはこんな911を待っていた! ポルシェ911Rにドイツで乗る!!
今回の舞台となったシュトゥッツガルトの空港に到着すると敷地内のホテル・ロビーでキーと地図が渡された。玄関にはグリーンのラリー・ストライプが平行に並んだ911が無造作に歩道に乗り上げて停まっている。最初はシャトル用に用意された911カレラかと思ったが、良く観察するとGT3風のフロント・スポイラー、そしてリアのディフューザーが只者でないことを暗示していた。
異常なほどに軽い感じでパックンと開くドアからグレンチェックの軽量バケット・シートに収まる。思った以上に軽く、そして深いクラッチを踏み込み、いつものように左手でキーをひねるとわずかなクランキングのあと、後方から軽やかで甲高い金属的なサウンドが響いてきた。ペダルをリリースすると空車重量1370kgのボディに最高出力500psを組み合わせた、パワーウエイト・レシオ2.74kg/psのアスリートは軽やかにスタートする。
911Rの軽量化は徹底しており、ボンネットとフェンダーはカーボン製、ルーフはマグネシウム製でGT3RSよりも50kgのダイエットに成功している。参考までに911系でもっとも高い出力を誇るターボSは560psで、1680kg。パワーウエイト・レシオは3kg/psだ。
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