2023.06.17

CARS

これがカレラGT、918スパイダーに続く、次のポルシェ製スーパースポーツか!?

ブランド創設75周年を迎えたポルシェが、「カレラGT」や「918スパイダー」の後を継ぐスーパースポーツ・モデルのコンセプト・カー「ミッションX」を公開した。電動パワートレインを搭載するハイパーカーの登場を示唆するスタディ・モデルだ。

ミドシップ風のフォルム

専用色のロケットメタリックのボディ・カラーを持つ外観はミドシップ・カー風のフォルムで、キャビンはCFRPのフレームを持つ軽量ガラスドームで覆われる。ドアはかつて917に用いられた、ル・マン式と呼ばれるディヘドラルタイプだ。ベルトラインより下には、光沢のあるサテン仕上げが施されたカーボンのデザイン要素が用いられている。



現行モデルのイメージを盛り込む

フロントに備わるヘッドライトはポルシェの市販車に採用される4灯式を再解釈したデザインで、縦方向に伸びた外形は「906」や「908」といった過去のレーシング・カーをイメージしている。リア・ビューではフローティング・スタイルのテールライトが目を惹く。中央にはポルシェのロゴが備わり、充電中はそのEの字が脈動するように光る。

ホイールはフロントが20インチ、リアが21インチ。リア・ホイールにはタービンのような設計の透明に近いエアロブレードが装着され、ブレーキ冷却性能の向上を図っている。

ボディ・サイズは全長約4500mm、全幅約2000mm。この手のハイパフォーマンス・カーとしては比較的コンパクト。ホイールベースはカレラGTや918スパイダーと同等の2730mmだ。全高は1200mm未満に抑えられている。



ニュル市販車最速の性能を有する

インテリアは左右シートの色を違えることで、ドライバーにフォーカスした雰囲気を構築。シートの骨格はCFRPで、モノコックに統合された6点式シートベルトやリム上部がカットされたステアリング・ホイールなどとともに、レースカーを彷彿させる仕上がりを持つ。助手席前にはバヨネットと呼ばれるポルシェデザインが製作した専用ストップウォッチモジュールが備わる。

メカニズムについては、詳細は明かされず、量産時を想定したいくつかの目標値が示されているのみ。その内容は、ニュルブルクリンクの市販車最速ラップを目指す、重量比出力(パワーウェイトレシオ)は1kg/ps、現行911GT3RSを大幅に上回るダウンフォース量を得て、900Vシステム採用によるタイカンターボSの約2倍の充電速度など。かなり野心的なターゲットを掲げている。バッテリーはシート後部の中央に配置することで、ミドシップ・エンジン車に近い重量配分を意図したレイアウトになる。

このミッションXを発表したということは、ポルシェは今後も「959」にはじまり、カレラGT、918スパイダーに続くスペシャル・モデルを送り出すつもりなのだろう。そして、その次世代モデルはどうやらEVになりそうだ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement