4代目トヨタ・アルファード、ヴェルファイア誕生　新型はこんなにも進化を遂げた

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トヨタの最高級ミニバン、「アルファード」と「ヴェルファイア」がフルモデルチェンジ。2002年登場の初代から数えて4代目へと移行した。

力強さと高級感

エクステリアは力強さとインパクトのある高級感を目指し、エンブレムを頂点に逆傾斜するフロントやダイナミックな凹凸のあるボディ・サイドなど、闘牛の躍動感をモチーフとしたデザインを盛り込んだ。ボディ・サイズは全長×全幅は4995×1850mm。全長は50mmほど延びているものの、一般的な機械式駐車場（ハイルーフ許容タイプ）に対応できるサイズに収めた。全高は17〜18インチ・タイヤのアルファードが1935mm、19インチ・タイヤのヴェルファイアが1945mm、ホイールベースは先代と同じく3000mmだ。

アルファード・エグゼクティブ・ラウンジ

振動を従来比で約1/3に低減

室内では、運転席ポジションや2列目シート構造、3列目やバック・ドアのトリム薄型化などで空間を拡大。各列の前後席間距離は、従来比で1列目と2列目間が5mm、2列目と3列目間が10mm増加した。2列目シートはクッションフレーム取り付け部にゴム・ブッシュを配置し、背もたれとアームレストに低反発フォームパッドを採用するなどにより、振動を従来比で約1/3に低減した。

天井部では、照明やスイッチ、送風口などを集約したスーパーロング・オーバーヘッドコンソールを新開発。ノアとヴォクシーで初採用したユニバーサル・ステップを左側だけでなく右側にも拡大採用するとともに、下降式サイド・サンシェード、左右独立式のサンルーフ用シェードなどをユーザーの多様な要望に配慮した装備を導入している。

ヴェルファイアZプレミア

新型プラットフォームの採用で世界基準へ

上質なミニバンから発展し、大空間の高級サルーン的な認識での支持が増していることから、性能を世界基準に高めるというテーマのもとプラットフォームを刷新。大型FF（前輪駆動）用の「GA-K」プラットフォームをミニバン向けに最適化したもので、ストレート構造のロッカーや車体底部後方のV字型ブレースを採用することでボディ剛性を従来比約50％引き上げた。また、キャビンの足元付近には振動を吸収しやすい高減衰タイプ、変形が出やすい箇所付近には剛性が上がる高剛性タイプの構造用接着剤を用いることで操縦安定性と乗り心地の向上を図っている。

ヴェルファイアはそれらに加え、ラジエターサポートとサイドメンバーをつなぐ専用部品のフロントパフォーマンスブレードを装備。走り出しから優れた応答性を発揮するようフロントまわりのボディを補強し、走行性能を高めた。

サスペンションも前後ともに刷新。フロントは従来と同じストラット式ながら新型プラットフォーム用に変更、リアは従来型のダブルウィッシュボーン式をベースに新開発したものを採用する。パッシブ可変式の周波数感応型ダンパーを設定し、安定した走りと不快な振動の吸収を両立。低騒音タイヤや吸音材の採用、車体各部の形状最適化などによりロードノイズや風切り音の低減も追及した。

ヴェルファイアZプレミア

V6に替えて2.4ターボを新設

パワートレインは3機種を用意。システム出力250psの2.5リッター直4ハイブリッドを両モデルに設定。エンジン車は、アルファードが182ps/235Nmの2.5リッター直4自然吸気、ヴェルファイアが279ps/430Nmの2.4リッター直4ターボをラインアップ。2.4リッター・ターボはこれまでの3.5リッターV6に替わる高出力仕様のユニットだ。いずれもFFと4WDが選べる。今後は、プラグイン・ハイブリッド（PHEV）の追加も予定されている。

運転支援装備のADASはトヨタのミニバンでもっとも充実した機能を搭載。車線な走行時の常時操舵支援や信号交差点での右左折時減速支援を備え、オプションで遠隔操作での駐車と出庫にも対応する。

アルファード・エグゼクティブ・ラウンジ

2グレード＋α

ラインナップは、アルファードが「Z」と上位機種の「エグゼクティブ・ラウンジ」、ヴェルファイアが漆黒メッキ加飾を施しキャラクターを強調した「Zプレミア」とエグゼクティブ・ラウンジ。ZとZプレミアはエンジン車とハイブリッド車を設定、エグゼクティブ・ラウンジは両車ともハイブリッド車のみとなる。また、アルファードにはZより下位のグレードとなる「G」をベースにサイドリフトアップチルトシートを装着したウェルキャブを用意する。

価格はアルファードが540万〜872万円、ヴェルファイアが655万〜892万円。

アルファード・エグゼクティブ・ラウンジ