2023.07.01

CARS

操縦安定性と乗り心地のため2つの接着材を使い分ける 新型アルファードとヴェルファイアのシャシーを深掘り

家族のためのピープルムーバーとしてだけではなく、VIPを移動させるためのショーファードリブンとしての役割も大きくなってきたトヨタの最高級ミニバン、新型アルファードとヴェルファイア。その構成要素にクローズアップし、深掘りしていく。今回は一新されたプラットフォームとシャシー、そしてボディに注目する。

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最新のTNGAを採用

外観はこれまでの進化型といった趣きだが、ボディの基礎となるプラットフォームは一新された。使用されるのはトヨタ最新のモジュラー型プラットフォーム、「TNGA」の中でも大型前輪駆動(FF)用として開発された「GA-K」をミニバンに最適化し、用いている。この変更はプラットフォームの切り替えと世代交代のタイミングが今回だったということが大きいと思う。しかし、性能を世界基準に昇華させるというテーマのもとに開発された新型にとってこの新しいプラットフォームは大きな助けになっているのは間違いない。



ボディ剛性を従来比で約50%アップ

ボディ剛性を高めるために環状骨格構造を採用した車体には、さらにストレート構造のロッカーや車体底部後方のV字型ブレースを用いることで剛性を強化した。このブレースは不快な振動が出る凹凸路面の3Dスキャンデータを織り込んだシミュレーションと実車テストを繰り返して開発。振動の要因となるアンダー・ボディの歪みを抑制するとともに、ボディ剛性を従来比で約50%引き上げた。

また、ボディ・パーツの接着に構造用接着剤を用いているが、特性の異なる2種類を使い分けている。ねじれなどの変形が出やすい箇所付近にはより結合力の強い高剛性タイプ、キャビンの乗員足元付近には振動抑制効果が期待できる高減衰タイプを用いることで、操縦安定性と乗り心地との双方を向上させている。



周波数感応型ダンパーを採用

サスペンションは、フロントがTNGA用のマクファーソン・ストラット式、リアが従来型をベースに進化させたダブルウィッシュボーン式を採用。上位グレードのエグゼクティブラウンジとヴェルファイアZプレミアには、地面から伝わる振動の周波数に応じて減衰力を機械的に変化させる周波数感応型ダンパーを用いることで、不快な微細振動を吸収しつつ、操縦安定性を高めている。

ヴェルファイアではラジエター・サポートとサイド・メンバーを繋ぐ専用部品のフロントパフォーマンス・ブレースを装備。走り出しから車両がしっかり動く応答性のよさを求めて、フロントまわりを補強した。さらに、ステアリングやスプリング、ダンパーを専用チューンし、19インチ・タイヤを標準装着にしている。

細かいところでは、構成部品のばらつきが最小になるように製造工程に特別な部品の管理が導入された。これは従来同と同じ全幅で最大19インチの大径タイヤを装着するためだ。

ヴェルファイアZプレミア

文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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