クルマ好きのゲストを迎え、「これまでに出会ったクルマの中で、人生を変えるような衝撃をもたらしてくれた1台」を聞くシリーズ。今回は、20歳でビートたけしさんに弟子入りし、今年で芸能生活40年となったラッシャー板前さん。現在の愛車はレクサスNX300h。家族でのドライブ旅行がラッシャーさんに刺激を与えているという。 advertisement
運転免許は出前をするために必要だった
集合時間ぴったりに黒いレクサスNXは現れた。スタジオの入り口に招き入れ、クルマはとりあえずここでいいですとドライバーに伝える。
ドライバーはラッシャー板前さん。ラッシャーさんは「ここでいいですか? わかりました。よろしくお願いします」と、ステアリング・ホイールにおでこをぶつけるぐらいの深いお辞儀を何度もした。
私にとってラッシャーさんはずっと土曜の朝の顔だった。ラッシャーさんは2022年3月まで、テレビ朝日系列で放送されている旅番組『朝だ!生です旅サラダ』のリポーターとして、1997年からなんと25年間も日本全国の美味しいものをナマ中継で紹介していた。眠い目をこすってテレビをつけると、ラッシャーさんがカニやフグを現地でほおばっていたのである。
食べ物に縁があるのは芸名からも窺い知れる。芸能界に入る前は板前だった。クルマの免許を取ったのは18歳。店の出前をするために運転免許が必要だった。
「教習所代はお店が出してくれまして。ありがたいですよね」
当時、ケンメリの日産スカイラインに憧れていたラッシャーさんが最初に手に入れたのは、先輩から9万円で譲ってもらった日産ローレルだったという。
「ボディ・カラーはオレンジ。オレンジ色のカーペットを敷きまして土足厳禁(笑)。メチャクチャ派手なクルマでした。燃費が恐ろしく悪かったのを覚えています」
そんなローレルを手放し、ビートたけしさんに弟子入りしたのは20歳のときである。
「最初は運転手もやりました。師匠のマンション駐車場で師匠のベンツを出そうとしたら、清掃のクルマが停まっていたんです。清掃業者の人が“通れる、通れる”って合図するから、通り抜けようとハンドルを切ったら、隣のクルマのフロント・バンパーに乗り上げちゃって。師匠が降りてくる前になんとかしなくちゃと、乗り上げたベンツを必死で持ち上げようとしたことがあります」
事務所がたけしさん用に購入した初めてのメルセデス・ベンツだったそうで、ラッシャーさんは運転手からすぐに外された。
▶「わが人生のクルマのクルマ」の記事をもっと見る
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
advertisement
advertisement
2025.10.22
110ccのバイクに普通免許で乗れる!新基準原付に原付免許で乗れるのか解説
2025.10.16
とろけるようにしなやかなのに、飛ばすほどフラットになる乗り味に感動 島下泰久(自動車評論家)が2位に選んだ普段の足にしたいクルマとは
2025.10.15
トップ3はすべて日本車! なかでも1位は意外なあのクルマだ 島崎七生人(自動車評論家)が選んだマイHOT20のランキング
2025.10.19
イタリア製5リッター V型12気筒ガソリン・エンジンを水素で走らせる! 鳴り響く快音 これがEVではないスーパーカーのもうひとつの未来だ!!【動画あり】
2025.10.08
受注再開はいつ?ホンダ・プレリュードの受注が1か月で約2400台!それでも乗りたいときはどうしたらいいのか
advertisement
advertisement