2023.12.07

CARS

丸みを帯びた愛らしいグリルが特徴的 スズキのBセグメント・ハッチバック、新型スイフトがデビュー

スズキが軽自動車の「Kei」ベースで開発された初代から数えて5代目となるBセグメント・サイズのハッチバック、「スイフト」のニューモデルを発表した。

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コンセプト・モデルのまま登場

新型はジャパン・モビリティショー2023に出品していた「スイフト・コンセプト」の市販バージョンで、基本的にはそのときに展示されていたモデルから変更は加えられていない。



スイフトらしいデザインを踏襲

エクステリアは縦長のヘッドライトをはじめ、ひと目でスイフトと認識できるデザインを採用。フロント・グリルはピアノブラック調で、ボンネットはクラムシェル・タイプだ。ヘッドライトはLED式で、ハイブリッド系モデルはグリルにメッキ加飾が施される。

丸みを帯びたボディは張り出しの大きな前後フェンダーとピラーを黒くすることで屋根が浮いているように見えるフローティング・ルーフを組み合わせた。空気抵抗は先代比で約4.6%低減したという。



5ナンバー・サイズを死守

リアは台形のモチーフを多用し、安定感を表現。バンパーはハイブリッド機構を持たない廉価モデルの「XG」がボディ同色、ハイブリッド系の上位モデルは下部をブラックにしたボディ同色とした。ハイブリッド系はサイド・アンダースポイラー、ルーフエンド・スポイラー、バックドア・サイドスポイラーを装着。空力性能の向上に貢献する。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=3860×1695×1500mm。全長が5mm伸びた以外は、従来型と変わらず。歴代モデル同様、5ナンバー・サイズに収まっている。2450mmのホイールベースも同一だ。前輪駆動車の最小回転半径は従来型と同等の4.8mとなっている。



ディスプレイ・オーディオをスズキ初採用

インテリアはダッシュボードとドア・トリムを連続させることでドライバーとクルマの一体感を表現するとともに、ドライバー中心のレイアウトを採る。また、ダッシュボード中央部に浮遊感のある造形を用いて軽快さや先進性を演出した。9インチのディスプレイ・オーディオはスズキ初採用のアイテムだ。トリムの一部には角度や光の加減で立体感が変化する3Dテクスチャー構造を採り入れた。減衰効果のある接着剤の塗布や遮音材の追加、ダッシュパネルの板厚化などにより、静粛性向上も実施している。

車体は高張力鋼板の使用範囲を拡大するとともに構造用接着剤を導入することで軽さと剛性を両立。脚まわりはより捻れにくいスタビライザーとストローク量を増したリア・サスペンションにより、操縦安定性と乗り心地をともに高めている。ブレーキは歴代モデルで評価されてきたスポーティな特性を踏襲しつつ、効きはじめを穏やかにし、街乗りでの扱いやすさを追求した。



新開発のエンジンとCVTを搭載

エンジンはこれまでの1.2リッター直4に替えて、Z12E型と呼ばれる新開発の1.2リッター3気筒を搭載。出力は82ps/108Nmで、先代同様、上位モデルは3.1ps/60Nmの直流モーターを用いたマイルド・ハイブリッド機能を備える。このマイルド・ハイブリッドには国内向けスズキ車初のMTも設定。このモデルが新型唯一のMT車となる。CVTも新開発品で、低剛性ダンパーを採用し軽量化することで燃費と静粛性の向上が図られた。駆動方式は前輪駆動(FF)以外に4WDも用意されるが、MTはFFのみの設定となる。

先進安全装備ではデュアルセンサーブレーキサポートIIを採用。先代より検知エリアを拡大することで、自転車や二輪車も認識できるようになったほか、対向車や進行方向の横断歩行者など交差点で右左折したときの検知性能が向上した。さらに前走車や対向車の防眩と視界確保を両立するアダプティブ・ハイビームや運転者の集中度や疲労度を検知し警告するスズキ初のドライバーモニタリングも新規設定している。

ボディ・カラーは新色のフロンティアブルーパールメタリックとクールイエローメタリックを含むモノトーン9色と2トーン4色を用意。

発売はCVT車が12月13日、MT車が2024年1月17日で、価格は172.7万〜233.2万円となっている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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