2024.02.02

CARS

「中古車乗るならこんなのがいい!」 オヤジの心を熱くする「ホットハッチ座談会」を発掘! ドイツ、フランス車対、イタリア車の戦いの結果は?【『エンジン』蔵出しシリーズ/比較試乗篇】

アウディS3、プジョー308GTi、VWシロッコTSI、アバルト500、アルファ・ミトのホットハッチ座談会

全ての画像を見る
森口、突出した高得点を付与

advertisement


── 308GTiはどうですか? 森口さんは満点を投じてますね。

森口 ほかのクルマはそれぞれ気になるところがあったんですが、308はカッコがわるいこと以外は注文つけたくなるところがないから、べつにいいかな、と。

清水 べつにいいかな、とかじゃなくて、もう少し張りのある前向きな発言をお願いしますよ(笑)。

目の前の空間は広大。広々感は他を寄せ付けない。かつてのプジョーと違って、右ハンドル化のネガはほとんどないが、腕で合わせるとペダルが近く、脚で合わせるとステアリングホイールが遠い、という状況が生まれがち。そういう場合には座面高を上げ気味にして補整することになる。ペダルやシフトレバーのタッチは柔らかめ。


森口 年がら年中山へ分け入ってキャアキャアいわせるのではなくて、そりゃあ時にはワインディング・ロードを楽しむことはあっても、普段は時間と距離を一緒に重ねながら楽しめるキャラクターであってほしい。1台ですべてをこなすクルマなわけだから、ある程度オールマイティじゃないといけないでしょ。308はそれなりに楽しめて、一方、リラックスもできる。そこがとてもいい。僕は絶対的な速さを求めていないので、あの1.6リッターターボでもう十分。パワーあるし、柔軟性も備えている。

プジョー308シリーズのデビューは2007年秋。日本市場へは昨年上陸。トップ・パフォーマーのGTiは3ドアとマニュアル・ギアボックスのみの組み合わせとなる。日本仕様には18インチ・タイヤが標準装着される。


清水 いいですよねぇ。トルクステアがはっきり出るということでは、308がいちばんじゃじゃ馬です。そこもいいなぁ。楽しい。

森口 エンジンかけてギア入れて、クラッチつないでという走り出すまでのあれこれが昔っぽいのもいい。フィアット系より昔風。懐かしい。可愛げがありますよ。207系よりプジョーらしさも濃厚にある。

清水 っていうか、古色蒼然?

佐野 207にもGTiがあるというのが悩ましい。どちらも3ドア。サイズを考えると207がいいけど、味わいを求めると308。う~ん。

清水 308はデカイよねぇ。

佐野 日本人にとってプジョーのGTIといえば205なわけですよ。

── 505じゃない?

佐野 何いっているんですか(笑)。旧すぎです、それ。でもそこへ想いを馳せられるんだったら、308はありじゃないですか。

清水 308は大きい……

佐野 サイズが大きいことそれ自体よりも、ダッシュボード周りの造形が目の前の空間を必要以上にだだっ広く感じさせてしまうんです。前任機種の307ほどミニバン・ライクではないんですけどね。

清水 デザインの袋小路?

森口 307は時の主流派セニックを意識しすぎたのか背を高くしすぎたきらいがあったけれど、308は少し落として、幅も拡げた。いいところにあると思いますよ、僕は。



佐野 ATで乗りたくなるようなところがあるんですよ。

森口 それをマニュアル・ギアボックスを操って走らせるところがいいんじゃないですか。エンスーです。

森口 クラシックな、あるいはオーセンティックなものへの憧れをくすぐってくれるクルマです、308は。

清水 5台のなかで最もピーキーな、スウィート・スポットの狭いクルマであることは間違いない。森口さんだけが突出した高得点を与えたのがよく物語っている、ということで次。

◆激論はまだまだ続く! VWシロッコ、アバルト500、アルファ・ミトの上位3台は【後篇】で!

話す人=清水草一+森口将之+佐野宗弘 写真=小野一秋

エンスー・ホットハッチ5台のHOT委員を務めたのは、左から佐野宗弘、清水草一、森口将之の3人。補佐役として編集部から齋藤と上田が加わった。

(ENGINE2009年9月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement