2024.06.11

CARS

「まるで真横に吹っ飛びそうな驚きの回頭性」 モータージャーナリストの武田公実がBMW XMほか5台の注目輸入車に試乗!

モータージャーナリストの武田公実さんが5台の注目輸入車に試乗

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キャデラック・エスカレード「全席が快適!」

ショーファードリヴン用途に供するSUVは、現在ではR-Rカリナンやベントレー・ベンテイガ、そして日本からもトヨタ・センチュリーなどが誕生しているものの、その起源はエスカレードにあると思われる。今回はEPC会員のご夫妻のアテンド役も兼ねての試乗で、助手席と後席でもエスカレードを体感していただいたのだが、すり減った元気を取り戻してくれるような、カッチリし過ぎないインテリアの設え。ベンテイガはもちろん、カリナンよりも鷹揚な乗り心地など、すべてが癒しのクルマであることを共有できた。でも、スロットルを深めに踏み込むと聴こえてくる、コルベットやカマロと同じLS系のV8サウンドや、自然吸気ならではのレスポンスは、この上なくスウィート。高級車キャデラックには相応しくないとは分かっていても、このクルマのフィールが乗り手に極上の「元気」をもたらしてくれることは間違いあるまい。しかも、それは運転席だけでなく、助手席や後席でも等しく体感できるものであることも重要。それはおそらく、エスカレードだけの稀有な資質なのだ。




ヒョンデ・コナ・ラウンジ2トーン「気持ちがアガる外観」

初代コナは、かつてランボルギーニのチーフ・スタイリストだったルカ・ドンカーヴォルケ氏(現ヒョンデ・グループCCO)の作品として知られるが、こちらの2代目コナも、なかなかランボルギーニ的にアグレッシヴなスタイリングと映る。さらに“ロボコップ”のごときマスクなど、ちょっとヒロイックなカッコ良さには、否応なくテンションが上がってしまう。

一方インテリアは、同じヒョンデから先に日本導入されていたアイオニック5のようなデザイン・コンシャス感はなく、このクラスの小型クロスオーバーとしては至極真っ当な造形とフィニッシュ。また、西湘バイパスとターンパイク箱根(一部のみ)で体感したパフォーマンスも、このクラスのBEVとしては至極真っ当。必要にして充分なチカラを委ねてくれる。

あくまで個人的な嗜好ながら、500psを超えるような大出力EVがどうにも好きになれない筆者としては、今回乗り比べられたBYDドルフィンと同じく、ちょうど良い元気さという好印象が得られた。でも、本国には設定のあるICE版も試してみたい気も……。




ボルボXC40リチャージ・アルティメット・シングル・モーター「ちょうど良い」

1980~90年代に一大ブームを起こした時代から、筆者がボルボのクルマづくりに感じてきたのは、絶妙の“ちょうど良さ”である。安全性へのこだわりは徹底追求する一方で、内外装の高級感や乗り味では、乗るものを過度に緊張させないユルさを感じさせる。

それはBEV版のXC40でも、大筋では変わってないだろう。電動モーターによる加速力を必要以上にアピールしてこないトルク設定も、前席・後席を問わず乗るものへの優しさのような思いを感じさせる。

天然資源保全のため、本革レザーを使用しない方針のもと採用された、ザックリとしたツイードのような生地のオシャレなシートに釣られてしまった気がしなくもないものの、ボルボに綿々と受け継がれている独特のカジュアル感やファミリー向けの多幸感は、たとえBEVになっても不変のものと感じられた。

やたら先鋭的なキャラクターを押し立てるのがデフォルトと化している感もある現時点のBEVの中にあって、家族や仲間と味わう元気、あるいは優しさを湛えるモデルって、実は貴重なのかもしれない。

文=武田 公実

(ENGINE2024年4月号)

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