2024.06.13

CARS

「2030kgの車体を軽々と異次元の世界に加速させる」 モータージャーナリストの松田秀士がマセラティ・グレカーレ・トロフェオほか5台の注目輸入車に試乗!

モータージャーナリストの松田秀士さんが5台の注目輸入車に試乗

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モータージャーナリストの松田秀士さんがエンジン大試乗会で試乗した5台のガイ車がこれ! アバルト500eツーリズモ・カブリオレ、ロータス・エミーラV6ファースト・エディション、マセラティ・グレカーレ・トロフェオ、メルセデスAMG S63 Eパフォーマンス、プジョー408GTハイブリッドに乗った本音とは?


密接な友達


EPC会員の方を隣に乗せ西湘バイパスから箱根ターンパイクを走った。2名の方とそれぞれ異なるガイシャで走ったのだが、やっぱりホンモノのクルマ好きって会話が弾む。会話の中に、改めて気付かされることや、えっ!そうなの?そうだよね!など、聞けば聞くほどもっと勉強しなきゃ!って元気が湧いてくるのだ。やっぱり人と話すことは大切だ。

さて自分にとってガイシャとは何だろうか?

私自身は全日本GT選手権~スーパーGTに100戦以上レースしたのだが、ステアリングを握ったマシンはすべてガイシャ。国産車でレースしなかったのだ。

だからガイシャは私と密接な友達であり、いつもガイシャのことを考えていて、ガイシャが元気にしてくれた。

これからのガイシャに期待するのは、EVだけじゃなく、内燃機関でもまだまだ元気をくれるガイシャでいてほしい。




アバルト500eツーリズモ・カブリオレ「身体の一部のよう」

まずはその可愛いエクステリア・デザイン。見ただけで元気になる。アバルト500eって、まずドライバーの想像力を掻き立てるクルマだ。アバルトといえばサソリのロゴだが、EV化によってデジタルなデザインに生まれ変わっている。革新の電気サソリなのだとか。

コックピットに座ると、まずピタリと体にフィットするシートがこれから始まるエキサイティングな世界を予感させてくれる。ドライビング・ポジションも満点だ。ただでさえコンパクトな車体は、運転席に座るとさらにコンパクトに見え、すべての性能を引き出せて自分の身体の一部のように感じられるようになる。

感動するのがEVならではの超低速からの加速感。力強い。実用高速域に達するのが速い。短いホイールベースながら、自立直進性はしっかりしている。そしてアクセレレーターを煽るたびにレコードモンツァと呼ばれる電子の排気音が!

車内ではなく外に向けてスピーカーから出ている。これまた不思議と元気になるのだ。




ロータス・エミーラV6ファースト・エディション「まるでレースカーのよう」

ロータスといえば私の世代はサーキットの狼に登場するヨーロッパがまず頭に浮かぶ。あの時代、コンパクトで恐ろしく低いスタイルは憧れの的だった。その後ヨーロッパの精神を受け継いだエリーゼの登場で、ロータスといえばコンパクトで軽量な準スポーツカーというのが長らく世のイメージだった。

しかしエミーラは違う。エクステリア・デザインはエアロチックでセクシーさも併せ持つ。非常に美しいシルエットだ。そして乗り込めば最新のディスプレイに電動シートと至れり尽くせり。ラゲッジ・スペースも十分。ロータス=楽しいけれど、それなりに体力も使うアスリート系、という印象が強かったが、こんなロータスもあったのか!と驚かされる。

とはいえその気になればしっかりスポーツできるのは当たり前。トヨタ系3.5リッター V6エンジンはスーパーチャージャーで過給され405ps/430Nmを発揮。低速域から高速域まで淀むことなく加速させる。パドルを駆使すれば、まるでレースカーのようなエクゾースト・サウンドも楽しめるから、さらに元気が湧いてくるのだ。

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