2024.05.10

CARS

「なるほどアメリカで売れるワケだ」 ホンダのフラッグシップ・セダン、新型アコードにモータージャーナリストの国沢光宏が試乗!

ホンダ・アコードe:HEVに国沢光宏氏が試乗。

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クルマの基本性能が高い

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Dレンジをセレクトしてアクセル・ペダルを踏むと、ストロング・ハイブリッド車の文法通りモーターだけで静かに走り出し、タイヤが2~3転がりするタイミングで発電用エンジンが始動。その電力を使って走る。80km/h以上の巡航状態になると、エンジンと駆動系を直結させ、燃費を稼ぐ。エンジンで発電してモーター駆動するだけの簡易なシステムである日産eパワーと比べ、フリーウェイなど高速巡航時の燃費で優位。



そしてホンダのハイブリッド、新しいアコードからエンジンがスムース&静かになった。エンジンは掛かっているけれど、静かなので気にならない。街中を走っているときのエンジンの存在感の低さではトヨタにも勝るほど。今のところ総合燃費でトヨタのハイブリッド・システム『THSII』に勝てていないが、もう少し燃費を頑張ったら、トヨタと真正面から勝負出来るハイブリッドになるかもしれません。

新型アコードに試乗して「なるほどアメリカで売れるワケだ」と感じたのはクルマ全体の仕上がりだった。ボディの剛性感が高く、サスペンションがしっかり動く。ステアリングを切ればクルマは素直に狙ったラインをトレースしてくれる。アクセル・ペダルを踏むと滑らか&必要なだけの加速をしてくれ、ブレーキのタッチだって回生と油圧を協調制御していることを感じさせない。クルマとしての基本性能を高いレベルでバランスさせている点がアコードの素晴らしさだと思う。

アメリカで同じ価格帯のライバルと比べると、明らかな「良品廉価」。ただ日本での価格は少しばかり厳しい。インバウンドが多いニセコのスキー場なら2000円のラーメンも需要あるだろうけれど、宇都宮の駅前だと2000円相当の素材を使ったとしてもお客が多いとは思えない。書き忘れました。BOSEのオーディオ、日本車の中ではなかなか頑張っている。日本勢で初採用のグーグルアシスタントの仕上がりも上々。試乗したら試聴してみてください。

文=国沢光宏 写真=宮門秀行


■ホンダ・アコードe:HEV
駆動方式 フロント横置きエンジン+モーター 前輪駆動  
全長×全幅×全高 4975×1860×1450mm  
ホイールベース 2830mm  
トレッド 前/後 1590/1615mm  
車両重量(車検証記載前後軸重) 1580kg  
エンジン形式 直列4気筒DOHC16V+モーター  
総排気量 1993cc  
ボア×ストローク 81.0×96.7mm  
最高出力 エンジン(モーター) 147ps/6100rpm(184ps/5000-8000rpm)  
最大トルク エンジン(モーター) 182Nm/4500rpm(335Nm/0-2000rpm)  
変速機 1段固定  
サスペンション形式 前/後 マクファーソン・ストラット/マルチリンク  
ブレーキ 前/後 通気冷却式スチール・ディスク/ディスク  
タイヤ 前後 235/45R18 98W  
車両価格(税込) 544万9400円  

(ENGINE2024年6月号)

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