大人気のジープ最大の欠点とは？　フェイスリフトで新顔を手に入れた新型ジープ・ラングラー・アンリミテッドに、モータージャーナリストの高平高輝が試乗！

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ジープ・ラングラー・アンリミテッドのグレードにスポーツが復活

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都会派でも満足できる

現行JL型ラングラーは、それ以前のモデルとは同列に語れないほどオンロードでの扱いやすさが向上したことが特長。見た目はむしろオリジナル・ジープの血統を色濃く感じさせながら、直進性ひとつとってもわらず、ロードノイズも意外に気にならない。要するに想像以上に文化的なのである。

さらに、以前に試乗したラングラー（サハラだった）は、フリーダム・トップと称する自慢の3分割樹脂製デタッチャブル・ルーフパネルの建付けが万全ではなく、ウィンド・シールド上の隙間から走行風が吹き込んでいたが、今回乗ったスポーツはこの辺りの建付けがしっかりしており、高速道路走行時も120km／hぐらいまでなら風切り音も気にならなかった。

また乗り心地も堅牢ながら決して野蛮ではなく、フラットで好ましいものだった。これぐらい平和で安穏に走れるならば、たとえオンロードしか走らないという人でも、後悔することはないだろう。

タフでたくましい外観にもかかわらず、意外に人当たりがいいという点が現代のジープらしい。なるほど若者に人気が出るはず、と納得するけれど、やはりもう少し身近な値段にならないとジープが狙うZ世代に受け入れてもらうのは厳しいのではないか。為替レートが動く兆候はまだないけれど、インポーターにはぜひもうひと頑張りしてほしい。

文＝高平高輝　写真＝望月浩彦

■ジープ・ラングラー・アンリミテッド・スポーツ
駆動方式　フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高　4870×1895×1845mm
ホイールベース　3010mm
トレッド　前／後　1600／1600mm
車両重量（車検証記載前後軸重）　1990kg（前1060／後930kg）
エンジン形式　直列4気筒DOHC16Vターボ
総排気量　1998cc
ボア×ストローク　84.0×90.0mm
最高出力　272ps/5250rpm
最大トルク　400Nm/3000rpm
変速機　2段副変速機付き8段AT
サスペンション形式　前後　リジッド・アクスル＋コイル
ブレーキ　前／後　通気冷却式スチール・ディスク／ディスク
タイヤ　前後　245/75R17 121/118S
車両価格（税込）　799万円

（ENGINE2024年8月号）

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