2024.10.08

CARS

ロードスターと並ぶ、世界一楽しめる後輪駆動車! 一部改良が行われたトヨタGR86とスバルBRZにモータージャーナリストの国沢光宏が試乗!

トヨタGR86 RZ(スバルBRZ S)に大雨の中、試乗!

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コンパクトで値ごろ感が魅力の後輪駆動スポーツカー、GR86とBRZ。世界でも貴重な存在である2台が自慢の走りに磨きを掛けてきた。ドシャ降りの富士スピードウェイ・ショートコースでその進化を試す。モータージャーナリストの国沢光宏がリポートする。

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アプライドD

トヨタGR86とスバルBRZが発売以来3回目の小改良を受けた。トヨタはこれといったモデル毎の区分をしていないものの、スバルの場合は「アプライド」という呼び方を用いている。初期型を「アプライドA」とするため、今回試乗したモデルは「アプライドD」ということになります。もちろんGR86とBRZを同じ生産ラインで作っているため、同じタイミングでの改良を受けることになる。



改めてGR86とBRZの違いを紹介しておくと、以下3点になる。(1)ステアリング・フィールに影響を与えるフロントのハウジングがGR86はダイレクト感を重視した鋳鉄製。BRZは1.5kg軽いアルミ製。(2)リア・スタビライザーは、GR86が利きを強くするため1mm太いタイプを車体に装着。BRZではサブ・フレームに装着。(3)リア・ブレース(補強材)は、GR86が無し、BRZが有り。

普通の速度域で体感できるのが(1)の素材。アルミ素材と鋳鉄素材をヤスリで削ると、アルミの方が手に伝わる振動が少ない。アルミ素材は、振動吸収性が高いためだ。そんなことから路面から伝わるステアリング・フィールの上質感でBRZ優位。GR86は開発の最終段階で微振動の少なさを「ダイレクトカ感が薄い」と判断され、アルミを止めた。好みと言って良い。私は微振動を伝えないBRZを好む。



(2)のスタビライザー&(3)の補強材もコーナーである程度の横Gを掛けてやると違う。BRZは遊びのない一体感のある挙動を生み出す。GR86でジワッと荷重をかけると、いろんな箇所にチカラが分散するためリニア感が薄い。反面、ドカンと荷重を掛けてやると、後輪にしっかり伝わり華やかに横滑りする。これまた好みだと思う。ちなみに売れているのはGR86だったりする。

今回の改良でどうなったのか? GR86もBRZも、より楽しいクルマにするため、滑り始めの挙動を解り易くすることと、滑ってからのコントロール性を向上させるべく手を加えた。具体的には、(1)ダンパー特性の最適化。(2)電子スロットルの特性変更。(3)電動パワーステアリングのアシスト特性を改良。(4)AT車のマニュアル・ダウンシフト制御の許容回転数を1500回転ほど上げる、という内容。



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