2024.11.04

CARS

ヘッドライトはまるでチコちゃん! フィアット500Xの実質的な後継車、EVになった600eにモータージャーナリストの森口将之が試乗した!! 愛されキャラの素質あり

森口さんが試乗したフィアット600e

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SUV版のフィアット500として登場した500Xの後継車となる600e。弟の500eのキャラクターに近づけた外観は、なかなか愛らしい。ちなみに、EVはちょっとという人向けに、追ってハイブリッドも登場する予定だ。モータージャーナリストの森口将之がリポートする。

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「チコちゃん」みたい

500eに続くフィアットのEV第2弾、600eが日本で発売された。イタリア車にくわしい人なら知っているかと思うが、フィアットが600という数字を車名に使うのはこれが初めてではなく、1955年に発表されたこのブランド初のリア・エンジン大衆車にルーツがある。



当時のイタリアではもっと小さくて経済的なクルマを求める声が上がり、ヌオーヴァ500が生まれ、こちらが世界的に親しまれた。逆に初代600はイタリア以外では知る人ぞ知る存在になったが、以前触れた印象では、コンパクトながら大人4人が乗れ、必要十分な走りを示す、バランスの取れたファミリーカーだった。

600eという車名は車格が500eよりひとクラス上ということも示しているが、同時に初代600に敬意を表した命名でもあると、発表会にイタリアから駆けつけたデザイナーがプレゼンテーションしていた。

全長×全幅×全高=4200×1780×1595mmで、現在販売しているフィアットでは、2ボックス5ドアのクロスオーバーであることを含めて、500Xに近い。



一方のスタイリングは、NHKのバラエティ番組のキャラクター「チコちゃん」を思わせる独特のヘッドライトをはじめ、500eに近い。ただし500eよりノーズが長くてフードは水平に近く、リア・ゲートにはやや膨らみがあるプロポーションは、初代600を意識した結果だそうだ。

インナーを含めて電気式ではない一般的な機構になったドア・ハンドルは、初代がそうだったファミリーユースを意識したのかもしれない。



それにしても、あとのページで紹介するジープ・アベンジャーとプラットフォームを共有し、500eに近いキャラクターを与えつつサイズ・アップしてドアも増やしながら、バランスの取れた姿になっているのは、さすがイタリアである。

EVらしさの演出は500eより一歩進んでいて、500eではアンダー・グリルに取り入れていた未来的なパターンを、アルミホイールやリア・コンビランプにも取り入れている。とりわけホイールのモダンな造形は個性的で、エンジン車との違いを効果的に表現していると思った。

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