2025.04.07

CARS

「1周1周が学びだった」 レッドブル角田選手、RB21の特性をつかみきれず母国GPでポイント獲得ならず

2025年F1世界選手権第3戦日本GPの決勝レースが4月4日に鈴鹿サーキット(全長5.807km×53周)で行われ、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン選手(レッドブル/ホンダ)が優勝。2位はランド・ノリス選手(マクラーレン/メルセデス)、3位はオスカー・ピアストリ選手(マクラーレン/メルセデス)だった。

advertisement


角田選手の集客効果は絶大

ディフェンディングチャンピオンのレッドブル・レーシングに電撃移籍した角田裕毅選手の集客効果は絶大だった。金土日3日間の観客数は26万6000人で、2009年以降の最多だった前年の記録に4万4000人も上乗せした。



ドライバー・オブ・ザ・デイを受賞

角田選手は予選15番手(他選手のペナルティによる降格により14番手からスタート)とふるわなかったが、「最大限努力する」と誓ったレースでは2つポジションを上げて12位でフィニッシュ。準備期間が短いなかでの堅実な走りが評価されたのだろう、このレースの「ドライバー・オブ・ザ・デイ」を受賞した。

角田選手は事前にドライビングシミュレーターでレッドブルRB21の感触を味わっただけで、金曜日のフリー走行1回目に臨んだ。初めて実車をドライブしたにもかかわらず、結果はフェルスタッペンに対してわずか0.1秒遅れの6番手。周囲の期待は俄然高まった。ところが、予選ではコースレコードを更新する走りでポールポジションを獲得したフェルスタッペン選手に対し、角田選手は15番手と大きく明暗を分けた。



特性を完全にはつかみきれず

その夜、食事をともにしたホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長によれば、角田選手はひどく落ち込んでいたという。本人は予選で3列目(5、6番手)までに入るべく意気込んでいたという。

日本GPの週末で初めて実車に乗り込んだのだから無理もないが、フェルスタッペンの好みに合わせて「極端にオーバーステアな特性」(渡辺氏)に仕立てられているRB21の特性を完全にはつかみきれておらず、予選前に施したセットアップの変更が狙いどおりならなかった。その点も、予選でチームメイトに大きく離された要因に指摘することができる。



学びの成果に期待

予選の上位3台の序列がそのままレース結果の上位3台となったことが象徴するように、今年の日本GPは順位の変動が少ない、客観的に見れば単調なレースだった。そんな状況で角田選手は2つ順位を上げ、ステディな走りができることは証明した。あとは、もっと上位でスタートできるようになれば……。

「1周1周が学びだった」とレース後の角田選手。幸い、日本GPは3連戦の初戦で、1週間後には第4戦バーレーンGPが開催される。日本GPでの角田選手の走りは、学びの成果を見る楽しみを我々に与えてくれた。



文=世良耕太

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement