2025.05.24

CARS

筒井真理子さん(俳優)の現在の愛車は? 18歳で免許を取って最初に買った中古の190Eから乗り継いで、今もずっと乗ってます!

ブリティッシュ・レーシング・グリーンのジャガー・マークII(撮影車両として、ご本人が選んだ)に目を輝かせているのは、俳優の筒井真理子さん。

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真っ赤なベンツ

早稲田大学の劇団に入ると、真理子さんの実家にあるクルマが活躍したのだという。

「あの頃、クルマを持っている劇団員なんていませんでしたから。私が山梨の実家からクルマを持ってきて、いろいろ使っていました。猪苗代湖で行った新人公演のときも駆り出されましたし、劇団のゴミ出しにも使ってた。ある日、早稲田通りに駐車しておいたら当て逃げされたんです。それで廃車になっちゃって」

役者を目指す若者たちが真理子さんの運転するクルマに乗って移動する姿が目に浮かぶ。昭和の青春だ。海を見に行こう! なんてことがあったのかもしれない。

真理子さんが最初に買ったクルマは真っ赤なメルセデス・ベンツ190Eだった。

「中古をね、知り合いから譲ってもらいました。高速道路での安定性が素晴らしいと思いました。路面にピターッと吸い付く感じが気持ち良かったです。しばらくして、母が病気になりまして山梨の実家と東京を赤いベンツで往復することが多くなりました」

メルセデス・ベンツ190Eはお気に入りの1台だったが、トラブルも少なくなかったという。

「実家から東京へ戻ろうとするとエンジンがかからなかったり、動かなくなったりすることが何度かあって。母が帰って欲しくないのかな? と思ったりしました」

ところが、母は娘の仕事を心配していた。

「日本の気候に合った日本車にしたほうがいいんじゃないの? と言うんです。途中で動かなくなったりしたら仕事に差し支えるだろうと。父に“真理子に国産車を買ってあげて”とまで言いまして」

そこでメルセデス・ベンツ190Eから乗り換えたのが光岡リョーガだった。



「国産車にするなら顔が可愛いのがいいと思って光岡リョーガにしました。新車で買ってもう20年以上経ちます」

真理子さんの愛車はずっと乗り続けている光岡リョーガなのである。今回、撮影車両にジャガー・マークIIを選んだのも顔が可愛いというのが理由で、クルマ購入に際して最も重要なのはスタイリングだという真理子さんである。

「買ったときはパール・ホワイトだったんですけど、近所のポールにボディをガリガリって擦っちゃったんです(笑)。どうせなら、好きな色にしようと、全塗装しました」

真理子さんはミニカーを買い、様々な色に塗ってみたのだという。

「ペパーミント・グリーンとか、ターコイズ・ブルーとか、いろいろやって、これだっていう色のミニカーをクルマ屋さんに渡したんです。珍しいクルマにオンリーワンの塗装を施したので、何色にしたのかはここでは内緒にさせてください(笑)」

私はそのリョーガを見たけれど、真理子さんらしい淡い色だった。

「母の後を追うように父も亡くなったので、リョーガは形見のような存在になりました。部品がなくなって動かなくなってもこのクルマはずっと手元に置いておくつもりです」

自らをワーカホリックと言うほど芝居が好きな真理子さんは、関東近県のロケならばリョーガで向かうのだという。

「室内は化粧バッグやロケ・バッグが吊るしてあり、自分の部屋のようになっています。この自分だけの空間はほかに代えがたいですね」

映画やテレビ・ドラマの撮影スタッフの間では筒井真理子さんのリョーガはすっかり有名だそうだ。

「リョーガを見ただけで、ああ筒井さん来たなあって。現場でもリョーガちゃんは可愛がってもらえますし、クルマ好きな人との話が盛り上がるのも楽しいです」

仕事の全てを知っているリョーガは真理子さんにとって相棒であり、ますます手放せない存在になっているそうだ。

「でも、ジャガー・マークIIも素敵。私、運転があまり上手くないのでこれに自動運転装置付きません?」

やっぱりお茶目な真理子さんだ。

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=筒井義昭 スタイリング=齋藤ますみ ヘアメイク=末武美穂(スタジオまむ) 車両協力=志村憲一

ピアス(P13、P15)¥55,000 リング(P13)¥23,100 ピアス(P14)¥19,800 共にグロッセ・ジャパン 問い合わせ 03-6741-7156 他はスタイリスト私物

筒井真理子(つつい・まりこ)

早稲田大学在学中に、第三舞台に在籍し初舞台を踏む。2016年、映画『淵に立つ』で第38回ヨコハマ映画祭 主演女優賞、第31回高崎映画祭 最優秀主演女優賞、第71回毎日映画コンクール 女優主演賞を受賞。2019年、映画『よこがお』で第70回芸術選奨文部科学大臣賞、全国映連賞女優賞、Asian Film FestivalのBest Actress最優秀賞受賞。2024年、最新主演映画『波紋』で、日本映画批評家大賞主演女優賞受賞。現在も舞台、映画、ドラマで幅広く活躍中。

(ENGINE2025年5月号)

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