2025.09.28

CARS

35.7リットルのV16エンジン!! ランボルギーニとコラボした超高級ヨットはあの“フェノメノ”風の船体に

馬力も排気量も桁違い! そしてもちろん一艇だけ!

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ランボルギーニとイタリアン・シー・グループが共同開発した「テクノマールforランボルギーニ101FT」が、伊モナコ・ヨット・ショーでワールド・プレミア。随所にランボルギーニ各モデルのデザイン要素が盛り込まれた、超高級ヨットだ。

外観はフェノメノ、内装はテメラリオ!?

イタリアに拠点を持つ両社のコラボレーションは2020年の「テクノマールforランボルギーニ63」から始まり、大成功を収めたという。



今回のモデルは船名のとおり、全長が101フィート、およそ30mで、エクステリアは2025年8月のモンテレー・カー・ウィークでデビューした少量生産車「フェノメノ」にインスパイアされたものだ。

カラーリングは限定29台のうちの第1号車がまとったジアッロ・クリウスに着想を得ており、前後ライトのデザイン・モチーフも盛り込まれた。



ヘルムステーション、すなわち操舵室は、テメラリオのコックピットをイメージ。海の上でも、ランボルギーニのスーパーカーを運転している気分が味わえる。



インテリアも、デザインやカラー、ステッチなどに六角形やY字型など、ランボルギーニの象徴的なモチーフが随所に配され、サンタアガタ・ボロネーゼのムードが漂う。



ゲストを9人乗せることができるほか、クルーのキャビンも3室用意された広々した空間は、長時間の船旅も快適に過ごせるものだ。

かつてパワー・ボートにエンジンを供給したこともあるランボルギーニだが、101FTに搭載されるのはマイバッハをルーツに持つドイツのMTU製。ただし、その16V 2000 M36Lは35.7リットルV16で最高出力2636psという、クルマの世界とはかけ離れたスペックで、しかもこれを3基も積む。



さらに、35kWの発電機を2基加え、あらゆる状況下で効率と信頼性を確保する。

推進能力の高いサーフェス・プロペラにより、巡航速度は35ノット、最大速度は45ノットに達する。換算すれば、それぞれ65km/hと83km/h。クルマの尺度で見るとそれほど速くは感じないが、抵抗の大きい水上を走る大型艇としてはかなりのスピードだ。なにより、船にはクルマのように強力な制動性能を発揮するブレーキがないのだから。



なお、オーナーを乗せて出航できるのは、2027年末からとのこと。この長い生産スパンも、クルマの世界の常識があてはまらない。価格のアナウンスはなかったが、こちらも推して知るべし。スーパーカー以上に、別世界感に包まれたプロダクトだということだけは確かだ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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