2026.04.18

CARS

20年前に予算500万円という徹底的なレストアによって今なお光輝くサバンナはいくら?【オートモビルカウンシル2026】

徹底したレストア済みのサバンナRX-3!

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オートモビル カウンシルの常連で、ヘリテージ・カー販売店として毎回魅力的なクルマを披露しているヴィンテージ宮田自動車が、今年もカー・マニアをワクワクさせてくれた。同社はノスタルジック・カーを中心車種として取り扱う老舗の旧車専門ディーラーで、三重県にある店舗に昭和から平成にかけて生産された名車を常時100台以上取り揃えている。

ヨタハチにハコスカ、GノーズのZというお約束の旧車たちに加えて……


クラシック・カー好きにはたまらない在庫車両のラインナップと長年の経験および確かな技術が同社の魅力だが、オートモビルカウンシル2026においても広々としたブースにて懐かしいクルマたちを複数披露した。



ずらりと並べられたのは1966年型のトヨタ・スポーツ800、1972年型の日産スカイライン2000GT-R、1973年型の日産フェアレディ240ZG、 1981年型の日産スカイラインGT-ES ターボといった国産旧車と、1986年型のメルセデス・ベンツ 280SL、2014年型のインターメカニカ 356ロードスター、2019年型のロータス・エヴォーラ GT430といった新旧の輸入車たち。中でも筆者が注目したのは、1977年型のマツダ・サバンナ・クーペGT(RX-3)であった。



外装色がイエローとなるサバンナRX-3の販売価格は1080万円で、約20年前に500万円以上という潤沢な予算で各部をレストア。ボディに関しては全部バラし再メッキを行うなど、徹底作業を実践したのだという。



コスモスポーツ、ファミリア・ロータリー・クーペ、ルーチェ・ロータリー・クーペ、カペラ・ロータリー・クーペに続くマツダ5車種目のロータリー・エンジン搭載車となったサバンナRX-3は、その圧倒的な速さでサーキットでも活躍。1970年代のツーリング・カー・レースにおいてロータリー・エンジン車VSハコスカGT-Rという構図を終わらせ、ロータリー敵ナシという状態を作り上げた。

わずか4年数カ月という短い期間で国内レース100勝を達成したが、なぜそのようなことが可能になったのかというと、マツダ公式指定の各スポーツ・コーナーからユーザーにチューニング用パーツが豊富に供給され、サーキットにおいてプライベーターも戦闘力が高いサバンナRX-3で上位カテゴリーのレースに参戦できたのだ。また、1974年になると、すでに日産はワークス活動を停止しており、ハコスカGT-Rというライバルが不在だったため、マツダ契約ドライバーの片山義美選手がドライブするサバンナRX-3は無敵だったといわれている。



西の片山マツダ、東のマツダオート東京という図式の中でモータースポーツにおいてさまざまな伝説的なエピソードを残したこともあり、いまでも熱心なサバンナRX−3ファンがたくさんいて、なかにはイエロー/グリーンの片山義美ワークス・カラー仕様、赤白青カラーのマツダオート東京 寺田陽次郎仕様、1971年の富士マスターズ250kmレースに参戦したゼブラ・カラー仕様、そして、TSプライベーター仕様などをリアルに再現して楽しんでいる猛者もいる。



現在も各地のサーキット・イベントで1万回転まで回るロータリー・エンジンの咆哮を響かせながら疾走するサバンナRX−3の雄姿を確認できるので、気になる方は開催スケジュールをチェックしてみるといいだろう。



そのような熱きムーブメントが展開されている中で、ヴィンテージ宮田自動車がブースで披露した1977年型のサバンナRX−3は稀少な後期モデルということもあり、できるだけオリジナル度を保つことを重視して仕上げている。前オーナーがレストア後にキレイになり過ぎて乗れなくなり、しばらくの間ガレージで眺めていたというエピソードが残っているそうだ。



12Aロータリー・エンジンのコンディションもよく、無事故の良質車なので、我こそは! と思った好事家に是非ともコレクターズ・アイテムとして迎え入れてほしい。



大切にして欲しいが、とはいえクルマは走ってなんぼなので、ガレージの肥やしにすることなくドライブしてほしいとも思う。ライバルだったハコスカGT-Rは現存数が多いこともあり触れる機会が多いが、サバンナRX-3はレアな存在なのでガンガン出撃してもらえたら幸いだ。

文と写真=高桑秀典 編集=上田純一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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