2020.04.11

CARS

ツェンダップ・ヤヌスとBMW600 超レアなバブル・カー沼の深みにハマったオーナーの愛情いっぱいのカーライフ!

超レアなバブルルカー、ツェンダップ・ヤヌス

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その結果、入佐さんはBMW 600に続き、バブル・カーの禁断の果実とも呼べるツェンダップ・ヤヌスを買ってしまったのである。おそらくドイツ本国をはじめ世界には数十台で、日本にはコレ1台しか存在していないと思われる超レアなクルマだ。そんな稀少なクルマをどうやって入手したのか?



「どうせバブル・カーに乗るなら究極の一台が欲しいな、と思うようになり、ヤヌスを探し始めました。最初はドイツのエージェントに頼んで探してもらっていたのですが、なかなか売り物が出てこなくて、このクルマはオランダに居る別のエージェントに依頼し、見つけてもらったものです。ほかの人の手に渡らないように一報をもらってすぐにお金をユーロで振り込み、日本へ運ぶ手はずを整え、船に積んでもらいました。いまから3年前の話になります」

クルマの状態はとてもよく、現在に至るまで大きく手を加えたところはないという。

「ただ、左のフェンダーにある”janus 250”のエンブレムは自作です。資料を基に糸ノコで製作しました」

車体前方にある運転席のドアだけでなく、後部ドアもフロントと同じ角度で開く。このように前後が対称になっていることから、前と後ろに反対向きの2つの顔を持つのが特徴のローマ神話の双面神“ヤヌス”の名が与えられた。

手元に来てからはヒストリック・カーのイベントなどに参加。ただ展示してあるだけでは大きな注目を集めないが、前後のドアを開いた瞬間”なんだなんだ”と黒山の人だかりができるんですよと笑う。

「ヤヌスをイベントに展示すると、このクルマを見てくれた人が年齢や性別を問わず、みんな笑顔になるので、とても嬉しいですね」

実はBMWがきっかけ

BMW 600だけでは満足せず、ヤヌスまで買ってしまったのだから、入佐さんが熱心なバブル・カー・マニアであることは間違いない。しかし、車歴を伺ってみたら、バブル・カー一辺倒ではないことが分かった。「若いころからクルマは好きでしたね。その後、仕事でBMWとのお付き合いがはじまったのをきっかけに、BMW 535の中古を買ったんです。もう、ずいぶん昔の話ですね。そこからはもう、BMWばかりを所有しています。いま愛用しているM3が9台目のBMWです」

とにかく調子がよく、今でも時々乗るたびに名車だなと思うという。「バブル・カーに夢中になったのは、好きなBMWのヒストリーを調べているうちにイセッタの存在を知ったことがきっかけでした。その後、たまたま近所でイセッタを見かけてしまったこともあり、買わずにはいられなくなってしまったのです」

BMWが縁で始まった入佐さんと2台のバブル・カーの生活。周囲を笑顔にするハッピーなカーライフはまだまだ続きそうだ。

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文=高桑秀典 写真=山下亮一




(ENGINE2020年3月号)

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